宝塚の雑記

愛月ひかるさん退団発表。

こんばんは。

宝塚男子ピエールです。

星組の愛月ひかるさんが、次回公演「柳生忍法帖/モアー・ダンディズム!」で退団されることが発表になりました。

なんか最近、更新するのってほとんど退団発表のときばっかりですね……申し訳ないです。

前回の記事にコメントくださった方、お返事できないまま次の記事を書いている失礼をお許しください。

少し落ち着いたらお返事させていただきますので……。

そして無意識というかほぼ何も考えずにブログを開いてはみたものの、
何を書くべきか全然言葉が出て来ません。

 

昔、大好きだったある男役さんが退団を発表したあと。

スカイステージで放送されたインタビューで、
「トップにはなれないと聞いて退団を決意した」と話していたことがありました。

今思うとあんな衝撃的な話をよくそのままカットせずに放送してくれたなと思いますが、
もしかしたらそれが、編集をされた方なりの愛だったのかも知れないと今は思います。

 

あれから何年も経った今。

これは完全に僕の想像に過ぎませんが、
もしかしたらひかるちゃんは宙組から専科へ行くとき、あるいは専科から星組に組替えする時点で、
退団することは既に決まっていたのかも知れないと思うことがあります。

「このまま専科にいて何年か後に退団するか、下級生のトップの下で期限付きだけど2番手になるか、どちらがいいか」

そんな選択肢を提示されたひかるちゃんは、
「専科に残って少しでも長く大好きな宝塚にいたい」という気持ちも抱えながら、
「再び組子に戻ったら終わりの時が決まってしまうけど、ファンの人たちにせめて2番手になった姿を見せてあげたい」
そんな風に考えたんじゃないかと思ったりします。

繰り返しますが、これは全て僕の想像です。

 

まだ宙組時代、あるショーの一場面について話していたひかるちゃんがこんなことを言っていました。

「今はアイドルっぽい場面や韓流モチーフの今どきな場面とかが増えてるけど、宝塚はそれだけじゃいけないと自分は思っている」

見方によっては演出批判とも受け取られかねないそんな自論を公の場で敢えて口にしたのは、
ひかるちゃんが本当に心から宝塚と男役を愛しているからなんだろうなと感じました。

演出家もプロデューサーも理事長も人間だから、
与えられた全てを肯定していた方が自分の身を守ることには繋がるはずなのに。

自分が好きになる人たちは、どうしてこんなに不器用な人ばかりなんだろう。

そう思うと、たまらなく苦しくて、どうしようもなく愛おしくなります。

 

話はそれますが、既に退団された元雪組の彩凪翔さんと元宙組の華妃まいあさん(まいあん)。

僕も大好きだったお二人が、いっしょに観劇をした話をSNSにアップしていました。

在団中は別々の組で当然コンビを組んだことなんてなく、
公に並んでいた姿を見れたのは翔くんのフォトブックの撮影でまいあんが相手役をしていたときだけ。

そんな二人が退団後に二人で観劇しているのは、本当に仲が良いんだろうなと思います。

そしてそんな二人が堂々と二人で行動できるのは、
お二人ともトップ経験者ではないからだと思うんです。

もしどちらかがトップ経験者であれば当然現役時代に公式な相手役がいて、
コンビ時代のファンのことを思えば当時の相手役以外と連れ添っている姿というのは、
なかなか見せづらいものなんじゃないかなと。

 

奇しくもつい先日、僕がいつか何らかの形でひかるちゃんとコンビを組む姿を見たいとずっと願っていた、
雪組の星南のぞみさんが退団を発表されたばかりです。

ひかるちゃんも、フォトブックで「うたかたの恋」の扮装をしたとき、
「マリー役はりさちゃんしかいないとずっと思っていた」と相手役に星南さんを指名していました。

ひかるちゃんが退団した後も、もしかしたら大好きなこのお二人が並んで観劇したり、お茶したり、食事したり、
あるいは舞台で共演したりする姿が見られるかも知れない。

今は、それだけがこの先に待つ未来への希望です。

 

100年以上の歴史の中で、宝塚も時代とともにいろんな変化を経験してきたと思います。

そして自分が宝塚ファンになったおよそ18年前と比べても、
宝塚はいろいろな面で変わってしまったなと感じることもあります。

そんな変わりゆく時代の中で、どこか取り残されたように感じさせるくらい、
ひたすら「宝塚の男役」のあるべき姿を追求してきたひかるちゃん。

宝塚の普遍的な魅力を体現し続けようとする愛月ひかるという男役と今の時代に出会うことができて、
僕は本当に幸せでした。

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