観劇レビュー・感想

タイトルって大事だなと(「ハンナのお花屋さん」感想その2)

こんばんは。

宝塚男子ピエールです。

本日は星組「ベルリン、わが愛」の新人公演にして、
花組「はいからさんが通る」の東京公演の初日ですね。

「ベルリン」では新公初主演の極美慎さんと星蘭ひとみさん、
「はいからさん」では「オハナちゃん」こと華優希さんが別箱初ヒロイン。

極美さんとオハナちゃんは100期生、星蘭さんは101期生と、
年齢非公開のフェアリーたちですがとっくに平成生まれであることは間違いのない若人たちが大活躍するこの日。

ピエールはただただ残業がしたくない一心で逃げるように帰ってまいりました( ^ω^ )

ピエールの分も頑張れ若者たち……!(`・ω・´)キリッ

 

ということで今回は花組TBS赤坂ACTシアター公演、
「ハンナのお花屋さん」の感想の続きを書かせていただきます。

前回は我らが「とあちゃん」こと芹香斗亜さんについてを中心に書かせていただいたので、
今回はその他のキャストの方々などなどについて書かせていただこうかなと。

しかし前回の感想を書いてる段階でもそうだったのですが、
早いもので観劇から1週間以上が経っている中ですでに記憶も薄れて来てしまっておりまして……( ̄∀ ̄;)

何でしょうね、感動って間違い無く心には残っているのに、
それを具体的な言葉にするために必要な記憶って何故かすぐ薄れて行ってしまうんですよね( ;∀;)

そういう意味でもこうやってブログでそのとき感じたこととかを残しておくのって、
後で振り返ったときに「こんな風に思ってたな~」っていうのを自分でも確かめられるいい場だな~と感じております(けど書く前に忘れてちゃどうにもならない)。

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タイトルって大事

まずですね、植田景子先生の作品ということで、
申し訳ないですがラインアップが発表になったときは正直あまり期待してなかったんですよ。

「ハンナのお花屋さん」っていう子供っぽいタイトルも、
「あんまり面白くなさそう……」っていうのが最初に聞いたときの率直な印象でした。

しかし実際に観てみると結構いい話でしたし、
逆に「何でこんなタイトル付けちゃったんだろう(´・ω・`)」ってもったいなく感じて……。
(もちろん僕がそう感じただけで、このタイトルに惹かれる方もいるとは思うんですが)

もういっそ「HANNA」ってだけのタイトルにしちゃってもいいくらいだったと思うんですけどね、個人的には。
(あとそこにちょっと思わせぶりなサブタイトル付ける程度で)

ピエールは芹香斗亜さんも出てるので観に行かないわけにはいかない!っていう気持ちでしたが、
しかも後になって花組最後の作品ということにもなったので行けて本当に良かったんですが、
周囲には「何かタイトルも惹かれないからいいかな……」って言って観劇を見合わせしてしまった人もいまして……(姉)。

せっかくいい作品なのにタイトルで惹かれなくて観なかった人が他にもいたんじゃないかと思うと、
ちょっともったいないな~と感じました。
(逆にタイトルだけ良くて中身が薄いというのもアレですが)

実際に観た後だと、
「ハンナのお花屋さん」ってタイトルもしっくり来ると言えば来るんですよ。

でも、いくら作品に合っているタイトルでも、
これから観る人の興味をそそれなかったら意味無いじゃないですか。

やっぱり惹かれるタイトル付けるのって大事なんだな~と。

序盤はミニシアターのような雰囲気

いきなり偉そうなことから入ってしまいましたが。

当初は、明日海りおさん演じる小さな花屋で働く主人公のクリスが、
外国から新しい生活を求めてやってきた仙名彩世さん演じるヒロインのミアと出会い、
大きなドラマがあるわけではないけれど当たり前の日常の中にある小さな幸せの意味を見つける、
なんかミニシアター系の映画のような作品かな~と思っていました。

で、実際に序盤はわりとそんな雰囲気で、
「あ、この作品の雰囲気、結構好きかもー」と思いながら観ていて。

しかしそこから物語は意外とドラマティックな方向に進んで行き、
結構重たいムードも漂い始めたりして。

主人公はどこにでもある花屋の店長みたいな設定かと思っていたら、
いきなり冒頭で「高学歴・高収入」っていう紹介もされていたり、
しかもデンマークの貴族の家の出身だったり、
「全然どこにでもいる花屋さんじゃなかったわ」と脳内イメージの修正を致しました(笑)。

最初のミニシアターっぽい雰囲気のままでも良かったのにな~と思ったりもしたんですが、
宝塚でそういう作品だと「ドラマティックさに欠ける」とか言われちゃいそうだし難しいかも知れませんね。

でも、明日海さんのこういう役は見てみたいと思っていたところだったので、
今までの明日海さんの作品の中でも結構上位に入る好きな作品になりました。

そういえば明日海さんってトップになって最初の頃は再演ものが多くて、
「花組は再演ばかりで淋しい」的なことを、
ピエールもブログ始めた初期の頃に言ってたな~と(笑)。

なので、もっと早くこういう作品もやってくれてたら良かったのに~とすら思いました。

なんかね、こういう「普通の職業」の明日海さんを見てみたかったのですよ。

超美しいビジュアルなので、どうしてもコスチュームものとかそういう壮大なのが当たりやすいですが、
逆に明日海さんが普通の人を演じたら新しい魅力が引き出されるんじゃないかなと思っていて。

 

ピエール、実は下書きのままお蔵入りになってる記事に、
「明日海さんで『陰日向に咲く』が見たい」って書いてたんです(笑)。

舞台は日本以外に置き換えた方がいいかも知れませんが、
ギャンブル依存症で何をやっても上手くいかなくて、
借金返済のために職場の人が貸してくれたお金もギャンブルに使ってしまい、
オレオレ詐欺に手を染めようとするけど電話先のおばあちゃんとの会話に癒されて情が湧いてしまう、
悪い奴ではないんだけどどうしようもなくダメ人間な明日海さんとか。

 

めっちゃ見たくありませんか!?

 

という経緯もありまして、
どうせならいっそもっとどこにでもある小さなお花屋さんの、
何気ない日常の話でも良かったな~とか思いつつも、
これはこれで明日海さんの新たな一面が見られて満足でした。

前評判で聞いていたように涙が溢れるようなことはありませんでしたが、
ピエールは心が荒み切っていて観劇で泣くということがほぼ無いので、
これは作品がどうこうではなくピエールの人間性の問題だというのを自分で分かっています(笑)。

仙名の彩世さん

仙名さんが演じたヒロインのミア。

宝塚のヒロインとしてはちょっと地味な役ではありますが、
仙名さんの演技力でちゃんとそこにも深みが生まれているというか、
こういう役がつまらなくならないのってさすが上級生の娘役さんだな~と。

クリスとの恋はそれほど濃厚に描かれていなかったというか、
最後にいきなり付き合う方向にまとまった感じだったので、
「え?そんな雰囲気だったっけ?」ってちょっと驚きましたが(笑)。

楽曲自体も美しい曲が多かったんですが、
仙名さんの歌がそこにさらに深みを加えている感じがしました。

ただ、やっぱり歌詞がちょっとチープで、
せっかくジーンとしてたのにカクンとなってしまうところがちらほらあったんですよね~。

「This is not the end of the world~、世界の終わりじゃない~」とか、
「そこ英語にする必要あった?( ̄∀ ̄;)」っていう景子先生あるあるはそこかしこに健在でしたが……。

仙名さんの歌声がすごい迫力な分、その歌詞の浅さが余計に際立ってしまってる気がして、
せっかくの歌声がもったいなかったな~と……。

でも、仙名さんは大劇場お披露目の作品がちょっとアレで残念だったので、
今回はいい作品が巡ってきてようやく報われたかな~と思いました。

瀬戸のかずやさん

それから明日海さん演じるクリスの親友であり、
「ハンナのお花屋さん」の営業担当でもあるジェフ役の瀬戸かずやさん。

いや~、このダンディっぷりはやっぱりすごい!(//∀//)

花組のダンディと言うと鳳月杏さんも浮かぶんですが、
鳳月さんのダンディはより神秘的なダンディ、
瀬戸さんのダンディはよりリアルな男性のエロいダンディという感じがしてどっちも好きです(笑)。

こういう主人公の親友役っていいですよね~。

お花屋さんのメンバーは基本的に下級生が演じているんですが、
明日海さんと一期違いの瀬戸さんがいることで、
「クリスと仲間たち」みたいにならず、
ちゃんとクリスがお花さんの仲間の中の一人というのが自然に感じられました。

もしジェフがいなかったら、絶対クリスがいなくなった時点でこの店の存続は危ういなって気がするんですよね(笑)。

フローリストとして優秀なスタッフはたくさんいるけれど、
たぶんみんな他の店に転職しちゃったりしそうだな~と。

でもジェフの存在により「クリスだけの店」といった印象にならず、
たくさんの仲間で支えられてる花屋という和気あいあいとした雰囲気が醸し出されていた気がします。

舞空の瞳さん

そしてタイトルロールのハンナに抜擢された舞空瞳さんも若いのにものすごいヒロイン感がありますよね~。

ピエールの中で、乃木坂の生田絵梨花さんと白石麻衣さんを足して2で割ったようなルックスのイメージです(//∀//)

その分、地の顔がアイドル系で可愛すぎて、
地の可愛さを引き立たせる舞台化粧を身に付けるのに逆に苦労するタイプかも知れませんが、
そこはまだまだ若いのでこれからいろいろ身に付けていくんだろうな~と。

今回のメイクもちょっと地の可愛さに負けちゃってるというか、
素顔がアイドル系な可愛いさな分、うまく顔を作らないと、
ちょっと性格がきつそうな表情になってしまう気がするんですよね(まさに白石まいやんがそうであるように)。

その点、花組はいろいろなタイプの上級生の娘役さんも豊富ですし、
これからたくさん吸収してもっともっと美しい娘役さんになっていく方だと思います。

 

ハンナという女の子は、いきなり花冠なんてメルヘンなものをかぶって登場したと思ったら、
とあちゃん演じるアベルに出会った瞬間に「昨日、将来の夫になる人の夢を見たの(ニュアンス)」みたいなこと言い出して。

これ、よほど可愛い子じゃなかったら「なんかやばそうな奴が来たな……( ̄∀ ̄;)」ってなりそうですよね(笑)。

でも、舞空さんはよほど可愛いからそれが成り立ってしまうという(//∀//)

何気にこれってヒロインを演じる娘役としてすごい重要なことだと思うんです、
普通だったらちょっと無理な設定やキャラクターも納得させてしまう力と言いますか。

スタイルも164cmと娘役さんの中では比較的長身の印象で、
舞台上でもすごくすらっとしていて絵になるので、
とあちゃんとの並びがこれで最初で最後なのも残念だったな~(>_<)

舞空さんがもうちょっと上級生になった後で、
またとあちゃんと並ぶ姿が見てみたかったです( ;∀;)

 

はい。

そんなこんなであやふやな記憶を掘り起こしつつの感想でした(笑)。

次に明日海さんを見られるのは「ポーの一族」ですが、
その前にピエールは「はいからさんが通る」の観劇も控えております。

もう花組公演を観に行ってもとあちゃんの姿は無いんだな~と、
何か今書きながら急に淋しさが込み上げてきました( ;∀;)

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