観劇レビュー・感想

安蘭パーシーと紅パーシー~縄文杉と校庭のくすの木~(「THE SCARLET PIMPERNEL」感想その2)

 

アイリーーーーーーーーン!!!!(≧∀≦)

 

こんばんは。

宝塚男子ピエールです。

ということで本日は「THE SCARLET PIMPERNEL」の感想の続きを書かせていただきます。

この公演で大劇場お披露目となった紅ゆずるさんと綺咲愛里さん(アイリーン)。

正直、すべてが「想像以上」という思いでした。

お二人とも、今まで決して実力派と言われるタイプではなかったと思います。

紅くんにとっては初演時に最初で最後の新人公演主演を果たした公演、
アイリーンにとっても初舞台の作品という、二人にとって思い出の公演でお披露目となるのは感慨深くも、
おそらくそれ以上にプレッシャーのある作品だったと思います。

特に同じ星組の初演バージョンと比較されることが多いと思いますが、
初演の安蘭けいさんと遠野あすかさんは共に宝塚を代表する歌唱力を誇るコンビで、
真っ向から立ち向かうには高すぎる壁。

紅リーンコンビのお披露目が「スカピン」というのを喜びつつも、
始まったらまたいろいろ言われるんだろうなぁ……という不安も勝手に感じていました。

でも紅くんもアイリーンも見事なパーシーとマルグリットを作り上げていて!

比較論で言ったら安蘭さんと遠野さんに及ばないところもあるとは思いますが、
逆に紅くんとアイリーンにしか出せない魅力にも溢れていると思いますし、
単純に一つの公演として今回の「スカピン」を観ていて、
物足りなさとかを感じることは何一つありませんでした。

ということで今回はお二人が演じたパーシーとマルグリットについて書かせていただきたいなと。

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安蘭パーシーと紅パーシー

まずは主人公のパーシーを演じた紅くん。

最初に「ひとかけらの勇気」を歌っている紅くんを見ながら、
ただただ素直に「立派になったな~」と感動しました。

さらに感動した曲は終盤の「目の前の君」。

「もう迷わない~」っていうあの歌です。

一度は信じられなくなった妻マルグリットに対しての愛を歌うこの曲、
紅くんの歌声に心が震わされました。

今までは紅くんの歌を聴いてるときって、
「よし!がんばれ!大丈夫!」みたいな感覚がどこかにあったのですが、
今回の「スカピン」、特にこの「目の前の君」を聴いて、
こんなに紅くんの歌に心を震わされるとは思っていなかったくらいにただただ感動しました。

きっとここまで、本当にすごく努力されたんだろうな~と思います。

 

それから、安蘭さんのパーシーと紅くんのパーシー、
その違いを強く感じたのが序盤の結婚式とピンパーネル団結成の場面で。

仲間たちに囲まれて真ん中に立っているパーシーの存在の仕方が、
安蘭さんのパーシーとは何かが違うと感じたのです。

安蘭さんはもともと超実力派で、
トップに就任したのも比較的遅咲きで、
さらには「スカピン」が上演されたのはトップになって大劇場3作目とかなり円熟してきていた時期。

安蘭パーシーは、その生まれ持ったカリスマ性と絶対的なリーダーシップで、
「ピンパーネル団はこのパーシーがいるからこそ成り立つ」と感じさせる存在で。

例えるなら、その存在そのものが他の何者にも代えられない意味を持つ屋久島の縄文杉のようなパーシーというイメージでした。

一方の紅くんのパーシーを見ていて感じたのは、
決して安蘭パーシーのように生まれ持って「スカーレット・ピンパーネル」になるように運命づけられていたわけではないけれど、
その人柄やキャラクターに惹き付けられた人々に、
「この人をリーダーに、この人のもとで何かを成し遂げたい」と思わせる、
仲間たちと共に何倍も成長していくパーシー像を感じました。

ピエールの小学校に、何十年も前からある大きな「くすの木」がありましてね。

ずっとその学校の子どもたちを見守ってきて、
学校のシンボルとして大切にされていたくすの木で。

もしかしたらこのくすの木って、
その学校に何の縁も無い人からしたら他にもたくさんある大木の一つにしか過ぎない存在かも知れませんが。

でもその学校で育った人間には、他のどんな木とも違う特別な存在で。

紅くんのパーシーは、この「校庭のくすの木」のように、
その存在に思い入れのある人にとっては縄文杉以上の意味さえ持つ、
それを愛する仲間たちの思いを背負って大きな存在となるパーシーという印象を受けました。

伝わりますでしょうか?( ̄∀ ̄)

全然関係ありませんが26才くらいのときに断捨裸零離くんが一人で屋久島旅行に行ったことがありまして。

シャラレリくんが屋久島から飛行機で帰ってきた際、
友達といっしょに空港の到着ゲートまで行って、

「断捨裸零離!! Welcome to Japan!!」

みたいなのを書いたスケッチブックを掲げてサプライズで出迎えるという悪戯をした思い出があります(笑)。

アイリーンのこと見つめると知らない誰かがそこにいる

そしてマルグリットというヒロインに挑んだアイリーン。

大劇場でご覧になってた方々が「アイリーンがすごく上手になってましたよ!」って言ってくださっていて。

すごく嬉しく思うと同時に超絶ネガティブな疑り深いピエールは、
「ピエールに気を遣って言ってくれてるのかも……」とか思っていました(笑)。

でも実際に観たら!

アイリーンがすごく上手になってましたよ!( ;∀;)

遠野さんの大人の女性のマルグリットのイメージがすごく残っていたので、
「あーちゃんのマルグリットって想像つかない。すごい子供っぽくなりそう」
みたいなことをおっしゃる気持ちも分からないではなかったのです。
(そういうツイート見る度にせっせとミュートしてましたけどね( ̄∀ ̄))

でもアイリーンのマルグリット、すごい大人の女性に作り上げていて、
これだけアイリーンアイリーン言ってるピエールが、
「えっ?あれホントにアイリーン?(゚∇゚;)」って驚くくらいでしたよ(笑)(//∀//)

紅くん同様、アイリーンもすごく努力したんだろうなぁ、と。

一幕が終わったときに、隣の席にいた2人組の女性が、
「あーちゃんすごい頑張ってるよね~」
「うん、すごい上手になってた」
って話しているのが聞こえてきて。

思わず泣きながら握手を求めたい気分でしたが下手したら劇場を出禁になりそうなのでグッと堪えました( ;∀;)

しかもその後、客席から出ていつもの自販機でコーヒー買って飲んでたら、
「あーちゃんのマルグリットどうなるかと思ってたけど全然良かったね~」と言ってる声も聞こえてきて。

思わず泣きながらコーヒーをご馳走したい気分でしたが(以下略)( ;∀;)

何かもう、最初に好きになったときのただただ可愛いアイリーンではなく、
別の誰かがそこにいるような淋しさすら感じる姿でございました( ;∀;)

 

アイリーーーーーーーーン!!(//∀//)

グラパンとマルグリットのハイタッチ

そして最後に、今回の観劇でピエールが一番好きだったシーンを発表しますヾ(* ̄∀ ̄*)ノ

さぁ、どこでしょう??

それは物語の後半、スカーレット・ピンパーネルの正体がパーシーだということにマルグリットは既に気付いた後。

まだその正体を知らないショーヴランが、
「あの男、この俺がスカーレット・ピンパーネルなんじゃないかとかぬかしやがった!」と言ってるのを聞き、
「彼がそう言ったの?……ふふっ……あっはっはっは!!(≧∀≦)」と笑う場面。

隣にいたグラパン(紅くん)もそれにつられたように「わっはっは!!(≧∀≦)」と笑い出すんですが、
次の瞬間そんなグラパンとマルグリットが!!

 

( ≧∇≦)ハ(≧∇≦ )アーッハッハッハ!!

 

って手を叩き合って大笑いしていたのです!

これっていつもこんなやりとりしてるんですか!?(゚∇゚;)

それともたまたまやったアドリブ!?

と思ってたら今日のタカラヅカニュースで放送された初日映像でもその場面が映っていたので、
どうやら毎回ハイタッチしてるんですね!?(≧∀≦)

でも初日映像だとアイリーンはちょっと遠慮がちに紅くんの手を受け止めるという感じだったんですが、
僕が観たときはむしろアイリーンの方が男前に力強く「パチンッ!」ってやってる感じに見えたのですよ!

何かトップコンビのこのやりとりを見た瞬間、
ものすっごい幸せな気分になって涙が溢れそうでした( ;∀;)

6月にもう一回観劇できる予定なのですが、
そのときもまたこのハイタッチが見られるということですよね!?(//∀//)

これからご観劇の皆さまもぜひあの幸せのハイタッチにご注目ください( ≧∇≦)ハ(≧∇≦ )

すごいニッチなポイントですみません(笑)。

 

ということで、紅リーンの話で長くなったので、
さらにその他の登場人物等々についてはまた次回書かせていただきたいと思います。

ああ、早くもう一回観たい……(//∀//)

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