ルンルンでサンファンを観てきた話(「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀」感想その1)
こんばんは。
七咲ぴえるです。
ということで本日は、紅ゆずるさんと綺咲愛里さん(アイリーン)コンビを中心とした星組梅田芸術劇場メインホール公演、
「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀」の感想の続きを書かせていただきます。
ピエール、去年「オーム・シャンティ・オーム」の「ムケーシュの部屋」に行ったとき、
客席をルンルンで歩いていたところを7月のピエ茶で初めて来てくださった方に目撃されていたことを一年越しで知ったんですが(笑)。
なので今回はもうちょっとシュッとした感じで行こうと思いまして、
キリっとした顔で歩くように心がけたんですけどね(`・ω・´)
でも心の中はルンルンなので逆に中途半端にニヤニヤが零れ出して怪しい人になってしまっていたかも知れません(笑)。
ということで前回は記事では観劇前に知っておいた方が良さそうなあらすじが中心で終わってしまったので、
今回は改めて感想を書かせていただきたいなと。
今回もネタバレ全開で書いてしまいますのでまだご観劇前の方はご注意くださいませm(_ _)m
まずこの宝塚版「サンファン」、
13話ある原作を上手いことコンパクトにまとめてるな~というのはさすが小柳先生というのが第一印象でした。
でも今回はショーが通常より10分長い分、お芝居は10分短くなっているのもあって、
さすがに全てを網羅するのは不可能なので、原作未見だとちょっと急な展開に戸惑う部分もあるような気がします。
原作を観ていれば「あ、ここは割愛したのね」と分かると思うのですが、
もし原作未見で観劇される方は、前回の記事にあらすじ(ネタバレあり)をまとめさせていただいたので、
よろしければそちらもご参考にして理解の助けになりましたら幸いでございます。
この記事、「サンファン」の以前からのファンの方にも「すごくよくまとまってて分かりやすい」とお褒めの言葉を頂いたので、
自分でも今になって自信作となってたりします(笑)( ̄∇ ̄*)ゞ
紅くんのための凜雪鴉
まず紅くん演じる凜雪鴉は凜雪鴉そのもの!
既にスチールやネットニュースの舞台写真とかでご覧になってる方も多いと思いますが、
最初に登場したときにそのまま布袋人形が動いているような錯覚に陥るほどのクオリティです!
かなり立ち回りシーンの多い作品の中で、
リンセツアは原作でもほとんど激しい動きはせずに、
言葉巧みに周囲を操るタイプの人物で。
「NOW ON STAGE」で「言葉の立ち回り」と言っていた紅くんの表現がまさに的を射ているな~と。
実際、リンセツアって原作でも言葉で相手を操ったり追い詰めていったりする人なので、
観ているときも「言葉で戦ってる」という印象を受けていたので、
帰ってきてからナウオンで聞いた「言葉で立ち回りをする」という表現がすごくしっくり来ました。
そんな中、原作ではリンセツアが最後に蔑天骸(天寿光希さん)と一騎打ちする場面があるのですが、
これが原作では唯一と言っていいリンセツアが自ら戦う場面であると同時に、
口先だけでなく実は剣も超一流の達人だった、ということが明らかになるカッコイイ場面でして。
でも宝塚版だとその場面がカットされてしまったというか、
蔑天骸は麻央侑希さん演じる殺無生と刺し違えるように負傷するという展開になっていて。
(ちょっと意外すぎてビックリしてしまったので記憶が間違ってるかも知れません)
宝塚でやると発表になってから初めて原作を観たにもかかわらず原作厨っぽいこと言ってしまうのは申し訳ないんですが、
ここはやっぱり原作通りリンセツアがベツテンガイをねじ伏せる場面にして欲しかったな~。
終盤までずっと自らは戦わずにいたリンセツアが唯一実際に戦って強さを見せつける場面は、
原作ファンになった身としてだけでなく、紅くんの見せ場としても見たかった気がしまして。
リンセツアが口先だけで性格の歪んだ人物ではなく、
「実は剣の道も極めていたがゆえにその道の果ての無さを知った男だった」ということが明らかになる重要なシーンだと思うんですよね。
一話からず~っと自分では全然戦わなかったから「戦力的には大した男じゃないんだろうな」と思わせてからの、
実はめちゃくちゃ強かったというギャップにシビれた瞬間だったのです(//∀//)
リンセツアは他のキャラと比べて動きが少ないのですが、
喋ってる量はめちゃくちゃ多いので「動かずに芝居する」というすごく難しい役だと思うんです。
しかも普通の喋り方じゃなくてかなりクセのあるキャラですし、
さらには普通使わないような難しい言葉とかも多いですしね。
でもそれでも物語を操る人物としての存在感を放ってるのは、
やっぱり紅くんのトップスターとしてのオーラってすごいんだな~と感じました。
どんなにお芝居が上手な人でも、
この「真ん中オーラ」があるかどうかで大きく印象が変わるくらい人を選ぶ役だと思うんですよね。
リンセツアというキャラクター自体の紅くんとのシンクロ感も想像以上でしたし。
もし今回の台湾公演が星組じゃなかったり、あるいは紅くんがトップの時期じゃなかったら、
演目はこの「サンファン」にはできなかったんじゃないかなと思います。
殤不患、ああ殤不患。
続いて我らが「北関東の恋人」こと七海ひろきのお兄様演じる殤不患!
ギリギリまでビジュアルも解禁されなかった中で、
直前にようやくスチールが公開されて始まる前からキャーキャー言ってたんですが(笑)。
七海くんファンの皆さんきっと同じ気持ちなのではないかと思うのですが、
これまで別箱公演でさんざんスチールが発売されなくて悔しい思いをしてきたじゃないですか(´;ω;`)
中日劇場の初日のときに七海くんのスチールが発売されないということを知って、
ガスパール家揃って新幹線の中で悔しがって憤ってたときのことを今でも覚えていて(というか根に持っていて)。
今回、初めて梅田のキャトルに行ったんですが、
プログラムとスチールを買うために並んでいたら、
後ろにいた女性2人組がちょうど七海くんファンの方々だったみたいで。
その会話が聞こえて来たんですが、
「今回カイちゃんのスチール出て良かったですよね~。私まだ中日のときのこと許してないですもん!」って言ってたんです(笑)。
それを聞きながら後ろを振り返って、
「分かります!分かります!ホントに今回スチール出て良かったですよね!( ;∀;)」
って会話に混ぜてもらいたかった気持ちだったんですが。
ただでさえキャトルで一人で並んでるおじさんというだけで浮いてるのにこれ以上怪しい行動には出れないので我慢しました(笑)。
でも舞台上で動き出すとこれがまた静止画のスチールより何倍も殤不患でしたよ!
七海ひろきの新境地
ロベスピエールとかムケーシュとかのように美しい悪役とか、
ジャン・サルヴァドルのように王子様系の貴公子のカッコイイ役とか、
喜六のように阿呆な役とかはこれまでもありましたが(笑)。
ショウフカンはパッと見は決して貴公子のようにイケメンなタイプではないけれど、
その生きざまを見ているうちにどんどん魅力に惹かれていく人間力のある役で。
ビジュアルだけではカッコよく見せれない大人の役を、
七海くんが見事に「人としてのカッコ良さ」を具現しきっているのが本当にカッコ良くてヽ(;▽;)ノ
全体的にお芝居で話を進めていくので、
殤さまもテーマソングというかソロ曲が無かったのは淋しかったですが、
これは時間の制限もあるので今回のような作品では仕方ないかなーと。
ちなみに「RAIMEI」は凜雪鴉一行がそれぞれちょっとずつソロで歌ってるのですが、
殤さまはAメロの冒頭のパート。
悪夢の様な危険 魔物に棲み着かれ
自分だけに視えてんのかと 震えている
というところが殤さまのソロパートでございます!
で、この曲はT.M.Revolutionの曲やIcemanとかでお馴染み、
浅倉大介さん作曲&井上秋緒さん作詞というゴールデンコンビによる楽曲なのですが。
ピエールいつかの記事で、
「『自分だけに視えてんのかと震えている』っていう部分が特に井上秋緒感あってカッコイイ」的なことを言ってたら、
ちょうどその部分がお兄様のソロパートで聴いていて鳥肌立つくらい興奮致しましたヽ(;▽;)ノ
前回の記事で書いた殤不患の名場面の数々も、
「ここは入ってて欲しいな~」と思ったのはほとんど入れてくれてた印象で。
刀の帯をほどいて腰から外すシーンで手こずって下から脱ぐというハプニングもありましたが(笑)、
そんな場面でもちゃんとショウフカンの声で「すまん!」って言ってるのが聞こえて、
完全に殤さまが憑依してるのを感じてシビれましたね(//∀//)
でもオタクと名高い七海くんが、
二年前に放送されたときも観ていたという「サンファン」の最重要キャラの一人であるショウフカンを演じているのが、
本当に楽しそうにお芝居をしている空気を感じて。
役そのものに感情移入して憑依するタイプの方という印象があるので、
これから回を重ねるごとにますますのめり込んでいって、
東京公演のときにはさらに「七海ひろき=殤不患」になってるんだろうな~。
凜雪鴉と殤不患のお話で長くなってしまったので、
また続きは別の記事で書かせていただきたいなと思います。
僕は普段、東京公演待ちのことが多いので、
先に観劇した方から「早くピエールにも観て欲しい」と言ってもらうことがあるのですが。
今回は自分も初日を観れたことで、
「早く他の人たちにも観て欲しい」っていう思う気持ちがすごく分かるような気がしております!
あとはあれですね、台風が近づいているみたいですが、
どうか日本からそれてくれることを祈っております( ;∀;)
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