明日海りおさん、ご卒業おめでとうございます!
こんばんは。
七咲ぴえるでございます。
2019年11月24日。
本日をもって、宝塚100周年の2014年から花組トップスターを務めてこられた、
明日海りおさんが宝塚を卒業されました。
ライビュも映画館が前代未聞と言えるほどの数まで追加されたにもかかわらず恐ろしいチケ難だったかと思われますが、
ピエールの友人の中で一番の明日海さんファンと思われる方はどうにかライビュを観ることができたのでホッとしております。
ちなみにピエールも朝の楽屋入りだけ劇場にかけつけて見届けてまいりました。
あいにく昨日から雨が降り続いていて、
今朝も天気予報では8時台までは雨マーク。
でも9時からは曇りになっていたので、
どうにか退団者の方々が楽屋入りされる頃には止んでくれるかな?と思っていたのですが、
退団者の中で最下級生の城妃美伶さんが現れたときもまだ雨は止んでくれず。
雨雲レーダー見ると一時間前くらいには雨が止んでることになってたんですが、
あの雨はどこから降ってきていたのか……。
その後もなかなか止まなかった雨ですが、
最後に明日海さんが登場される直前になってようやくほぼ上がったというタイミングでした。
劇場前を埋め尽くしたファンの方々の拍手と歓声に迎えられた明日海さん、
一番奥のファンのところまで一度歩いてから再び劇場入口あたりまで引き返し。
会の方々による恒例の声掛けが終わると、
笑顔で「しーっ……」と口元に当てた指をそのまま空に向け。
声は聞こえなかったのですが、
「晴れたー!」とか「雨、あがったよー!」といった感じのことをおっしゃっていたのだと思います。
その姿は本当に神々しくて、これこそトップスターだなーという流石の貫禄。
ギリギリ上がった雨にガッツポーズも決めて、
劇場玄関から入って行かれました。
ちなみにお花渡しは「俺のしずく」こと元月組の羽桜しずくさんだったそうで( ;∀;)
いいなーーーーーー( ;∀;)
あんまり言ってなかったと思うんですどぉ、
羽桜しずくさんとても好きなんですぅ_(:3」∠)_(知ってた)
七海ひろきのお兄様への熱量に比べたら、
明日海さんに関しては周りの明日海さんファンの方々に比べたら僕は遥かに及ばないところだったと思います。
けれど、自分が宝塚ファンになった2003年に初舞台を踏まれた「同期」であり、
このブログを始めたのと近い時期にトップに就任された明日海さんは、
やはり特別な存在として記憶に残り続ける人だと思います。
退団公演の感想を書こうと思いつつ結局書けずじまいだったのですが、
ちょっと公演中にあったできごとを書き残させていただきたいなと……。
君は美し、誇れよ乙女
僕は職場では宝塚ファンであることを公言はしていないのですが、
実は一人だけ宝塚ファンの女性がいて、その人にだけは明かしています。
その人、ここではAさんとしますが、他でもない明日海さんの大ファンなのです。
普段は基本的に一人で観劇しているようなのですが、
今回の公演の何度目かの観劇の開演前、たまたま隣の席に座った女性に声をかけられたそうです。
その人は明日海さんの最後の相手役、華優希さん(オハナちゃん)のファンだそうで。
明日海さんの退団公演にしてオハナちゃんのお披露目公演、
ようやく取れたチケットでその日が最初で最後の観劇だったというその女性は、不安そうにAさんに尋ねました。
「華ちゃん、歌に難があるってすごく叩かれてるって聞くんですけど、どう思われますか?今日が最初で最後なので、楽しみなのに何だか不安で……」
Aさんは、こう答えました。
「すごく素敵なトップさんだと思いますよ。華ちゃんは明日海さんと同じくすごく心のあるお芝居が最大の持ち味ですし、今回の幻想的な世界観も、華ちゃんが相手役だったからこれだけ美しい世界が成り立っているんだと思います。私は明日海さんのファンとして、もっといろんな作品でこのコンビを見てみたかったです」
そう言われた女性はホッとしたのか、「ありがとうございます」と繰り返しながら観劇前から涙を流していたそうです。
Aさんは僕がオハナちゃんファンだと知っているので、後日そのエピソードを報告してくれました。
悪意は善意の何倍もの速度と粘度で伝染するものだと思います。
ネットの声って罵詈雑言ほど大きく聞こえてくる気がして、
それが増幅されるとまるでファン全員の総意みたいに思えてしまうこともあります。
けれど、声は上げなくてもたしかにファンはいて、
誰かがその人のことを誉めてくれるとまるで自分のことのように喜べるくらいに応援している人がいるんだなと、
改めて感じ入るエピソードでした。
そしてそれを、明日海さんファンであるAさんが言ってくれたことが嬉しかったです。
今回の「青い薔薇の精」という作品とエリュという妖精の役、
10作にわたってトップを務めた明日海さんの最後の役としては、
「ザ・男役」というタイプの役ではなかったと思います。
正直その点に関しては、少しもったいなかったなという気持ちも個人的にはあるのですが(その分ショーはすごく充実感がありました)。
けれど、もし明日海りおというタカラジェンヌに一片の穢れでもあったなら、
この作品の完成度は大きく損なわれてしまっていたことでしょう。
このファンタジーな世界観をきちんと作品として成立させられるのは、
明日海さんが正真正銘のフェアリーだったからこそだと思います。
そしてその明日海さんの隣でニューヒロインとして必死に食らいつきながら、
相手役として立派にシャーロットという女性の生涯を演じぬいたオハナちゃんにも、
ファンとして精いっぱいの称賛を贈りたいと思います。
明日海りおラストデイ
近年では最長クラスにトップを務めた、宝塚史に残るであろうトップスターの明日海さん。
大好きな方々がトップにはなれずに退団されるのを見送ったばかりの自分にとって、
「明日海さんのファンの人たちはもう思い残すことは無いだろうし羨ましいな」と思っていました。
けれど、2回目にして最後の観劇のとき、
隣の席に座っていた明日海さんファンと思しき女性は上演中ずっと涙を拭っていました。
終演後、その人が同伴者の人に涙声でこう言っているのが聞こえてきたのです。
「ずっと見てきたみりおちゃんに拍手できるのもこれが最後だと思うと……」
そう言いながら、その女性は何度も涙を拭っていました。
トップとして10作務めても、1作で終わっても、トップにはなれずに退団しても。
最後の瞬間は、別れの淋しさが等しく訪れて。
トップとして最長クラスの時間を見せてくれた明日海さんのファンはもう悔いは無いだろうと思っていたけれど、
どんなに長く過ごせたとしても、さよならを言い尽くすことができないのは同じなのかも知れない、と感じました。
そんな明日海さんも、今日で宝塚の世界から旅立って行きます。
最後の週末は残念ながら快晴とは行きませんでしたが、
どうにか最後の楽屋出のパレードには天気も回復してくれているんじゃないかなと。
きっとこれまたすごい数の人たちが、
タカラジェンヌとしての明日海さんの最後の姿を見届けに押し寄せていると思います。
明日海さんの愛した男役像、明日海さんの愛した宝塚の世界。
明日海さんの清らかさ、気高さ、美しさが、
これからも花組に、そして宝塚に、ずっと受け継がれていきますように。
明日海りおさん、宝塚ご卒業、おめでとうございます!
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