観劇レビュー・感想

原田先生=サン・ジェルマン伯爵説(「瑠璃色の刻」感想その1)

こんばんは。

宝塚男子ピエールです。

そんなこんなで、今回こそ「北関東の瞳」こと美弥るりかさん主演、
「瑠璃色の刻」の感想を書かせていただきたいと思うのですが。

かなりネタバレを含む書き方もしてしまうと思いますので、
まだこれから御覧になる方や、
観劇予定はないけど後でDVDやスカステで観るまで知りたくないという方は、
どうぞここから先をお読みいただくかは自己責任にてお願いできたらとm(_ _)m

 

で、何から感想書こうかな~と思ったんですけどね。

厳しい話と楽しい話とどっちから先に書こうかな~と。

でも先に楽しいこと書いて「明日は厳しいこと書きま~す」って言うと誰も明日は読みたくなくなっちゃいそうなので、
先に今日はちょっと辛口目の感想を書かせていただこうかなと……。

ピエールよりもTwitterとかの評判の収集に熱心な姉に聞いたところによると、
ドラマシティの初日が明けてすぐの頃は、
「原田先生なのに面白い!」という何とも言えない感想が飛び交っていたそうで(笑)。

でも日が経つにつれてそんな初日フィーバーも落ち着いてみんな冷静になってきたのか、
だんだん脚本の粗さとかを指摘する声も増えてきていたそうですね(^^;)

なので、「ああ、やっぱり作品そのものはアレなのかなぁ」と思いつつ、
「でも美弥ちゃんの主演が観られればそれだけでも満足かなぁ」とか思いながら、
そんなに期待し過ぎないようにして行ったのですが。

実際に観た感想としては、
「思ったより楽しかった」という感じでした(笑)。

美弥ちゃんが主演という喜びのフィルターもあったかも知れませんが、
まぁ、ところどころツッコミたくなる展開とかはあるものの、
期待し過ぎずに挑んだせいもあって最後まで飽きずに楽しめたな~と(//∀//)

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美弥ちゃんへの愛情と登場人物の感情

今までの原田諒先生の作品って、
とにかく史実や知識を詰め込んだという印象で、
大変失礼な言い方ですが宝塚を単なる「自己表現の場」みたいに利用しているように感じる作品が多かったんですよ。

題材にしたいAという歴史上の人物がいる。

「☆☆さんというスターを主演にした作品を」というオファーがある。

☆☆さんはAという人物が似合いそうだからこの組み合わせで世の中に一作送り出してやろう。

っていうだけで、そこにあまり愛情を感じない作品が多かったと言いますか。

でも今回の「瑠璃色」は単にサン・ジェルマン伯爵という人物を作品にしたのではなくて、
「サン・ジェルマン伯爵になりすました男」というオリジナル作品だったからか、
美弥ちゃんの本質的な魅力をちゃんと考えた上で作ってくれているように感じて。

今まで観た原田先生の作品で、一番主演の方への愛情を感じました。

 

それでもやっぱり、話の展開というか、登場人物たちの感情の変化の描き方が、
素人目に見ても「何でそうなる??( ̄∀ ̄;)」っていう箇所が結構あって。

原田先生の作品を観ていてピエールが個人的によく感じるのが、
まさに登場人物たちの感情の変化の違和感なのですよ。

感情の変化の描き方が急ハンドル切ってる感じなんですよね。

僕は話の流れとか時間軸の矛盾とかはあまり気付かないポンコツなんですが、
さすがに感情の変化が理解できない部分はどうしても気になってしまうタイプでして……。

 

今回の「瑠璃色」を観ていてもそういう場面がいくつかあって。

主人公のシモンの人生をざっくり言うと、
最初は旅芸人一座の一員として貧しい暮らしをしていて、
偶然、仲間のジャック(月城かなとさん)といっしょにサン・ジェルマン伯爵の住んでいた屋敷に潜り込み、
自分がサンジェルマンと瓜二つだと分かったので伯爵になりすまして貴族たちに取り入り、
でも革命の嵐に飲み込まれて、本当は平民だったのに、貴族として裁かれる側の立場になってしまい、
さて貴族でも何でもないのに民衆たちに追われることになったシモンはどうする!?みたいな感じなんですけどね。

シモンがサンジェルマンになりすましてほどなくして、
シモンとジャックの考え方にズレが生じ始めるのです。

ルイ16世は平民に人気のある財務長官ネッケルを罷免して、
軍隊を出動させて民衆を鎮圧しようとしていることをシモンたちは知るんですが、
ジャックは「罪のない人たちを見殺しにはできない!」と言って、
貴族たちに庇護された暮らしを捨てて民衆たちに危機を知らせに走るのです。

一方、「俺はもうシモンじゃない、不死身のサンジェルマン伯爵だ」と言って、
貴族として城に残る決意をするシモン。

「もう、後戻りはできないんだ」と言うシモンなのですが。

正直、「今なら後戻りしても良くない?( ̄∀ ̄;)」と思ってしまいまして(笑)。

だってね、もしこれがサンジェルマンになりすまして2~3年くらい経過していたら、
もう自分は貴族としての生活に染まり過ぎて、今さら昔の仲間たちとの生活を選ぶなんてできない、
とか考えることも理解できなくはないんですよ。

でも、たぶんこの時点でまだシモンたちの「なりすまし」って始めたばかりで、
「後戻りできない」って思うほどのことではないのではないかな~と……。

 

それから、ロベスピエール(宇月颯さん)たちの仲間に加わった後。

「サンジェルマンを捕まえろ!」というロベスピエールたちに、
「俺に任せてくれ!必ず奴を捕まえてみせる!」と何とか時間を稼ぐジャック。

別々の道を選んだとはいえ、そう簡単にかつての仲間のシモンを見捨てるなんてできませんよね。

ジャックに見つけられたシモンは、
「お前に捕われるなら本望だ……」と、
穏やかな表情で、貴族として処刑される運命を受け入れようとするのです。

「嘘だろ!?(゚∇゚;)」と(笑)。

だって、シモンはたしかにサンジェルマンになりすましてたけど、
人が変わってしまって平民たちを虐殺したとかそんなに悪いことは全然してなくて、
ちょっと短期間オイシイ生活を味わった程度のことなんですよ?
(ネッケル罷免の引き金を引いてしまったというのはあるかも知れませんが)

普通だったら、
「俺は本当はただの平民なんだから貴族として処刑されるなんてまっぴらごめんだ!」
ってなりません?( ̄∀ ̄;)

さらには、元々は同じ旅芸人一座の仲間だったアデマール(海乃美月さん)も、
アントワネットに気に入られて貴族たちと共に過ごすようになったからか、
いつの間にか貴族たちと共に命を狙われる立場みたいになっていて?(この辺がよく分からなかったのですが)

自分の死を覚悟したシモンは、
「こいつ(アデマール)だけは、死なずに済むようにしてやってくれ……」みたいに言うんですが。

そりゃそうでしょうよ!?

アデマール何一つ悪いことしてないでしょ!?

ただ単に王妃の命令で一座を離れて踊らされてただけだもん!?と。

 

で、ジャックだって、仲間をこんなことで死なせたくはないでしょうし、
捕まえるのはやめて逃がそうとするんです。

果たしてシモンはジャックの言う通りに逃げるのか、
それともよく分かんないけど潔く処刑される道を選ぶのか、
さあどっち!?と思っていたら。

何か、シモン、ジャック、アデマールの三人で高らかに歌って。

 

おしまい。

 

緞帳が降りて行くのを見ながら、
「え?ウソでしょ?これで終わりじゃないよね?こんな尻切れトンボじゃないよね?(゚∇゚;)」
と何度も思ってしまったんですが、次に幕が開いたときには華やかにフィナーレが始まり( ̄∀ ̄;)

結局シモンたちはどうすることにしたのか、
歌って現実逃避してるように見えてしまったのが非常に残念で……。

一回しか観ていないのでもしかしたら僕が何か重要な台詞や歌詞を聞き逃して理解できていないだけなのかも知れませんが。

 

サンジェルマンになりすました男、っていう設定は、
すっごく面白いな~と思ったんです。

史実を淡々となぞる作品が多いイメージの原田先生には珍しい、
そこからオリジナルの創作ストーリーへとつなげるところが今までと一味違うな~と。

その分、面白い発想を生かしきれてない展開がすごくもったいないな~と思ってしまったんですよね(>_<)

例えばですけどね、
物語はシモンとジャックが屋敷に忍び込んでくるところから始まりますが、
その以前の、一座で楽しく暮していた日々のことも少しでも描いていれば、
シモンたちの一座への思いも伝わりやすくなりますし。

同じように、アデマールの両親が貴族に殺された回想とかも少しあったら、
アントワネットの秘めた孤独を理解しつつも貴族への恨みが拭い切れない葛藤も鮮明になりそうですし。

あとは、シモンがサンジェルマンになりすまして、
数年間どっぷりと貴族の暮らしに浸ってしまう様子も見せてから革命の波が動き出していたり、
もしくはいっそのこと、貴族側にシモンと恋に落ちる女性とか、
女性じゃなくても心を通わせて親友のようになる存在とかが一人いたら、
貴族たちと決別して逃げるか、あるいはその人といっしょに死を選ぶか、
という選択を迫られる苦悩にも説得力が生まれるじゃないかなとか(大きい役も一つ増えますし)。

もちろん時間にも限りがあるので、
詳細に描くと言っても限界はあるとは思うのですが、
もうちょっと感情の動きに説得力を与える工夫をしてくれていれば、
もっと登場人物たちの感情に共感できる魅力的な作品になってたのにな~と。

原田先生、サンジェルマン伯爵説

と、何やかんや偉そうなことを申しましたが、
「瑠璃色」は今まで観てきた原田先生の作品の中ではかなり好きな作品になってたりします(笑)。
(お前の感情の変化が理解できねーよって感じですよね)

遅咲きで単独初主演となった美弥ちゃんに、
とりあえず史実や原作をなぞった作品を当てたのではなく、
美弥ちゃんの魅力を引き出してくれる作品を描いてくれたのはすごく嬉しかったですし、
美弥ちゃんへの愛情をすごく感じる作品になっていたと思います。

原田先生って、たぶんいろんなネタのストックがまだまだありそうですよね。

多くは本とかから身に着けた知識なんじゃないかな~と思うんですが、
読書嫌いのピエールとしてはこういう博識な人は素直にすごいな~と感心するのです。

何だかいろんな時代を直接見てきたかのようにいろんな人のことを知ってるじゃないですか。

そう、まるで時代を超えて生きるサン・ジェルマン伯爵のように……。

はっ!?

まさか原田先生の正体は、サン・ジェルマン伯爵!?Σヾ( ̄0 ̄;ノ

そうか!

今回の「瑠璃色の刻」は、
自分の生涯を重ねて作った作品なんですね!?

もしかしたら、「原田諒」っていう名前も偽名かも知れない!

そういえば、原田先生の名前を逆さまにしてみると……。

 

はらだりょう

 

うょりだらは

 

 

 

特に何も見つからなかった。

 

はい、いつもと変わらぬ茶番にお付き合いいただき恐縮でございます( ̄∀ ̄)

あと、原田先生はフィナーレがカッコイイというイメージがあるんですが、
今回のフィナーレもすごいカッコ良かったんですよね~。

音楽の使い方とかもカッコイイし、
美弥ちゃんと海乃さんのデュエットダンスも、
すごいミステリアスな雰囲気で引き込まれましたし。

まるで盆が回っているようにセットが回転する演出もすごく斬新だったと思います。

「あれ?ACTシアターって盆あったっけ?」って一瞬びっくりしたんですが、
あれって盆があるんじゃなくてセットそのものが回ってたんですよね?

舞台の周りを円形のセットを回転させることで盆が回ってるように見せる、
目の錯覚を利用したかのような演出はすごく面白いな~と思いました。

 

美弥ちゃんのように、念願の、待望の単独初主演となれば、
極端な話、舞台中央に現れて雑談してるだけみたいな作品でも、
ファンは真ん中に立つ美弥ちゃんを見たくてチケットを買って劇場まで行くと思いますが。

でも、念願の単独初主演だからこそ、
「この作品を待っていて良かった!」と思えるような作品を生み出していってくれたらいいな~と切に願っております。

 

ということで、ストーリーについて語っていたら長くなってしまったので、
次回はキャストの方々についてなど書かせていただきたいと思います( ´ ▽ ` )ノ

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