観劇レビュー・感想

肉眼で見たいスーパー殤不患タイム(「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀」感想その3)

こんばんは。

七咲ぴえるです。

ということで、紅ゆずるさんと綺咲愛里さん(アイリーン)率いる星組日本青年館公演、
「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀/Killer Rouge 星秀☆煌紅」

ピエールも梅田の初日に続いて東京公演も観てまいりました~ヾ(〃^∇^)ノ

ので、本日は「サンファン」の感想を書かせていただきたいと思います。

いや~、大阪公演(もしくはムラ)を観てから東京公演を観る経験って今までなかなか無かったんですが、
初日オブ初日との比較だからかすごく変化しているのを感じた気がします。

単純に初日のバタバタ感が落ち着いてより芝居の世界での緊張感が高まってたというのもありますし、
たぶん演出上の変更点とかもあったんだろうな~と(一回しか観てないので具体的に気付く箇所はあまりないのですが)。

全体的な感想は一回目の観劇で書かせていただいたので、
今回は初日に気付かなかったところなどを中心に書かせていただきたいなと。

何はともあれ殤不患(ショウフカン)を演じる我らが「北関東の恋人」こと七海ひろきのお兄様!

心なしか初日に観たときよりさらに殤不患っぽくなってた気がしました!

「サンファン」の原作ファンの方から宝塚版に対して聞こえてくる声も興奮の嵐なんですが、
特に多く感じるものの一つが「七海ひろきさんの声が(殤不患役の声優の)諏訪部順一さんにすごく寄せてて嬉しかった!」という感想で。

きっと公演が始まってからもさらに少しでも原作のイメージに近づけようと研究し続けてるんだろうな~。

なんと原作で殤不患の声を担当されている声優の諏訪部順一さんもご歓迎されたそうですね!
(ピエールの観たのとは別の回だと思いますが)

「七海ひろきさんの演じる殤不患、非常にかっこよかったです!なんていうかホント、『ありがとうございます!』って感じでございました」といったことをブログに書かれていて、
オリジナルで殤さまの声を担当されている方にも「かっこいい」と言っていただいてお兄様も嬉しいでしょうしファンも涙出てきますね~ヽ(;▽;)ノ

ちょっと諏訪部さんの他の作品も観てみたくなってきたな……。

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気功の使い手・殤不患

殤不患って、剣術だけじゃなくて気功の使い手でもあるじゃないですか。

「サンファン」の世界で気功ってどこまでの能力なのか不明ですが、
たぶん打撲みたいなちょっとくらいの内傷なら治すことはできるっぽいですよね。

原作だと冒頭で玄鬼衆から逃げてきて気を失った丹翡(タンヒ)に、
背中から「ふん!」って気を送り込んで怪我を治すような場面がありますし。

で、宝塚版だと時間の関係かアイリーン演じるタンヒが気を失うくだりは無いのですが、
地面に倒れ込んだタンヒの手を取ってショウフカンが引き起こしてくれる場面があって。

そのあとにショウフカンが玄鬼衆たちにあれこれ話してる方に気を取られて初日は見落としていたのですが、
引き起こされたタンヒが自分の手を見たり触ったりしながら、
「あれ……?」って不思議そうな顔をしているのです。

たぶんこれって「痛みが消えてる……?」って怪我が治ってることに驚いてるってことなのかな~と初めて気付きまして。

原作ものって明確に台詞とかで語られないけどこういう細かいお芝居とかに気付くのも楽しみの一つですよね~。

「天は赤い河のほとり」和希そらさん演じるカッシュが亡き恋人ウルスラの遺髪で作った額飾りに「シュッ……」って手を当てる場面とかも泣きましたもんね~。

 

………………。

 

ウルスラーーーーーーーーーーーーー!!!!( ;∀;)(急に思い出しちゃった)

丹輝劍訣・流陽凌日

続きまして、これはうちの姉が言ってたんですが。

アイリーン演じるタンヒが剣の修行に励む場面。

「丹輝劍訣・流陽凌日(たんきけんけつ・りゅうようりょうじつ)」っていう必殺技を特訓する場面、
原作だと派手な演出とかBGMとかもあって修行中とは言えなかなかの迫力なんですが、
宝塚版だと効果音とかもなくタンヒちゃんが素振りしているだけで。

そのせいか「タンヒが『丹輝劍訣・流陽凌日!!ハッ!ハッ!ハッ!』って言ってるのがすごい可愛い」と言ってました(笑)。

頑張ってるんだよ~!タンヒ頑張ってるんだよ~!( ;∀;)

でも可愛い(*´∇`*)

で、この場面で「サッカー少年」こと礼真琴さん演じる捲殘雲(ケンサンウン)から、
「その技は男が使うことを想定して考えられてるからそのままだと女性のあんたじゃ使い物にならない」と指摘されてちょっと喧嘩するんですが。

そのあとに実際の戦闘でその技を使ってる場面があって、
見事に敵を撃破した後に台詞は無いけどケンサンウンと「うまく行きましたわ!(⌒∇⌒)」と笑顔を交わしてるんですよね。

そんな二人が仲を深めてゆく様子にピエールさん、

 

とてもジェラシー( ;∀;)(ハートブレイカーピエール)

スーパー殤不患タイムはオペラなしで見て欲しい

そして再び殤さまに戻るのですが。

魔神ヨウジャレイが復活して、それを封印していた天刑劍も無くなってしまい、
「どうしようどうしようヨウジャレイどうしよう( ;∀;)」とみんなが慌てる中で真ん中に躍り出る殤さま。

西幽からの旅の道中で集めた36振りの剣の目録をiPadみたいに「シュッ、シュッ」ってやりながら、
「人心を惑わし天下を乱した魔剣・妖剣・聖剣・邪剣」
とどの剣を使うか選ぶ名場面。

ここ勝手に「iPadの場面」って呼んでるんですが、
この台詞って原作の台詞をそのまま忠実に再現していて。

「魔剣・妖剣・聖剣・邪剣(まけん、ようけん、せいけん、じゃけん)」っていうリズムがすごい良くて最初に原作を観ていて聞いたときに、
「殤不患、絶対この順番で言おうって前から決めてたな……( ̄∀ ̄)」って想像したらすごい殤さまが愛おしくて(笑)。

だってね、とっさにこんなリズムのいい順番で出てこなくないですか?

「魔剣、邪剣、聖剣、妖剣」とかだとちょっと語呂が悪いじゃないですか。

「やっぱり3音、4音、4音、3音が一番言いやすいな……」とか事前に考えてる殤さま愛おしくないですか!?(やめなさい)

 

で、先日「宝塚ジャーナル」というサイトに今回の公演の紹介記事がアップされていたのですが。

ピエール、普段あまりネットとかの論評とかを読む機会が無いんですけどね(単純に活字を読むのが苦手だから)、
この記事はTwitterの七海担の皆さんの間ですごく話題になっていたので読んでみたところ、
「Wトップで演じてもおかしくない、実質主人公とも言える役柄をこれだけ余裕を持って演じられる七海ひろきは場を与えられればこれだけ輝ける人。改めて大切に扱って欲しいと願う男役だ」といったことが書かれていて(要約です)。

ものすっっっごく嬉しくて感動したのと同時に、
「はっ!」と自分のこれまでの感覚を省みた部分もあって。

七海くんはトップでもなければ二番手でもなく、
作品によって役の大きさが著しく変動する微妙なポジション。

だから殤不患みたいに大役を演じている七海くんを見ると、
「今回はオイシイ役で嬉しい~(⌒∇⌒)」と喜んでばかりだったのですが。

でも考えてみたら、明確なポジションを与えられてきたわけでもないのに、
いざ役を与えられたらこれだけ素晴らしいお芝居のできる七海ひろきという男役の実力の底知れなさを改めて痛感したと言いますか。

「立場が人を育てる」とも言うけれど、
逆になかなか立場を与えられないのにしっかりと力を蓄えてきた七海ひろきという男役の素晴らしさに改めて気付いて、
宝塚が七海くんのような人をまさに「大切にしてくれる」世界であって欲しいという気持ちが強くなりました。

七海くんに限らず、男役・娘役問わず、各組にそう感じる人がいるような気もします。

 

ちなみに皆さんが「スーパー殤不患タイム」って呼んでるのってこのクライマックスの場面のことで合ってますでしょうか?

ここ、殤さまの最大の見せ場でもあるので、
どうしてもオペラグラスで見たいところでもあるのですが。

でももし良かったら、数秒間だけでもいいのでこの場面を肉眼で、
舞台全体を見ながら殤さまの姿を見ていただきたいのです。

オペラを使って殤不患をアップで見るのももちろんいいのですが、
大きな舞台の上で、ほとんどの主要キャストが揃った場面で、
文字通り真ん中で堂々とお芝居をするお兄様の勇姿は本当に胸が熱くなります。

舞台全体、劇場全体を支配するスーパー殤不患タイムは必見ですね~!(≧∀≦)

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