痛み入る御言葉の数々~もっと!男役道・鳳月杏~
こんばんは。
宝塚男子ピエールです。
本日は雪組東京公演「凱旋門/Gato Bonito!!」の初日ですね。
出演者ならびにスタッフの皆様、初日おめでとうございます!
大劇場公演中は震災や豪雨などの災害が相次いでしまった公演ですが、
東京公演では何事もなく公演ができることを祈っております。
……って言おうとした矢先に台風が来てますね(笑)。
これはアレかな!?
やっぱりだいもんが嵐を呼ぶ男なのかな!?
太陽に吠えた方がいいかな!?
おっと大門刑事は西部警察の方でした( ̄∇ ̄*)ゞ(どっちも見たこと無いです)
とにかくホントに台風が思ったほど大したことないことを祈るばかりでございます……。
そんなこんなで去年からタカラヅカニュースで放送され大好評を博したコーナー「男役道」。
先日5組すべて一巡した際、
「花組は鳳月杏さんバージョンもやって欲しいな~」と言っていたところだったのですが。
何と「もっと!男役道」とリニューアルして、
第一回は本当に鳳月さんが登場されましたよー!!
ぴえる、見る目ある!!( ̄∀ ̄)(自画自賛)
今回鳳月さんから男役道を学ぶのは、
98期生の峰果とわさん、99期生の亜蓮冬馬さん、そして100期生の泉まいらさんの3人!
現在大劇場公演を休演中の亜蓮さんですが、
このコーナーは休演となってしまうより前に収録されたというテロップが出ておりました。
ちなみになぜか皆さん、
「鳳月さんからたくさん学ぶために昨日お肉を食べてきました!」と口を揃えて主張していました(笑)。
いきなり飛び出す名言の数々
ということで今回も3日間に渡って放送されておりますので、
ピエール的に非常に為になったと感動しました部分をピックアップしてご紹介したいと思います。
まず最初の質問は峰果さんから。
「男役の色気を出すために意識されてることを教えて下さい」という質問。
これに対する鳳月さんの回答。
「出そうと思って出すのは色気ではないかなと思って」
ハイ出ましたー!
一言目から名言出ましたー!
痛み入りますー!
「ショーとかで男役としてカッコ良く見せようとする『あざとさ』はいいと思うけど、それを『色気』と言えるのかどうかは難しいと思っている」と語る鳳月さん。
深い……一つ目から想像以上に深い……。
それから鳳月さんは下級生の頃から「目」の使い方を大事にしてきたそうで。
「自分の目の動きを今みんなに見られている」と意識するだけでも違うと話していました。
鳳月さんってホントに目力ありますもんね~。
元々の目の雰囲気はむしろほわんとして優しそうなのに、
舞台上での目から発せられるパワーとはホントにすごいといつも圧倒される男役さんの一人です。
それはこっちの台詞だよ。
続いての質問は亜蓮さんから。
博多座公演の千秋楽の際、エレベーターの中で鳳月さんと遭遇したという亜蓮さん。
そのときに着ていた鳳月さんの服装がすごくカッコ良くて衝撃だったそうで、
「私服で意識されていることやこだわりを教えて下さい」という質問。
これに対する鳳月さんの回答。
すごいですよ~、ビビリますよ~、覚悟して聞いてくださいよ~。
「自分に合う合わないってあるから、『あの人カッコイイ服着てるな~』と思うんだけど、それをいざ私が同じの着てみたら思ったより合わなかったりすることあるじゃない」
全ヅカオタ「こっちの台詞だよ!( ;∀;)」
身体と顔のバランスなども人によって違うので、
自分に合った服を模索して選んでいるんだそうです。
また、男役としての夢を壊さない範囲であれば基本的には好きな服を着るようにしている、とも語る鳳月さん。
他の人と同じ服や似ているものはあまり着たくないというこだわりもあるので、
敢えて他の人とは違う服に挑戦したりもしているそうです。
「これ何柄!?」みたいなのに敢えて挑戦したりするのも楽しいと語っていましたが。
気のせいかな……星組にもそんなお兄鯖がいらっしゃった気がするのは……(* ̄∀ ̄*)
そして泉さんからの質問。
「立っているだけでいろんな心情が伝わって来る鳳月さんに、台詞が無い場面などでも表情だけで自分の心情を伝えるためにどうお稽古を積み重ねてきたのかお聞きしたい」と。
これに対する鳳月さんの御言葉。
「男役というワンステップを踏んでお芝居をするから、普通の役者さんよりも難しいところがある」と。
特に下級生の頃は立ち方などの所作もまだ細かく意識しないといけないので、
役を自分の中に落とし込むのにたくさん時間をかけていい、と考えているそうです。
台詞が無い役であっても、その時間をどう役として生きているかというのを、
役をもらえるようになる前から意識して舞台に立っていたという鳳月さん。
「自分⇒⇒⇒男役⇒⇒⇒役」と、
自分と役の間に「男役」という特殊なステップが入る男役というものは、
「男役としての基礎を早く自分のものにした方が、役との距離感も近くなる」というこれまたとても深い話が飛び出しました。
痛み入るなぁ……。
続いて紹介したいのは亜蓮さんから挙がった話題。
「ポーの一族」でのジャン・クリフォード、
「あかねさす紫の花」での中大兄皇子など、
「キャラクターごとに声があるような気がする」と鳳月さんの声を分析する亜蓮さん。
鳳月さんは「声」に関して、
大劇場のように大きい劇場だと一番後ろの席から見ていたら本当に小さくしか見えないけれど、
声はどこの席に座っていても聞こえて来るからとても大事だと考えているそうで。
なので声の高さなどは役によって考えてはいるものの、
一方でそこを意識しすぎるとその人物の感情の流れが見えにくくなって、
ただいい声で喋ってるだけになってしまうのももったいないと。
聞き取りやすさや発音などはちゃんと身に付けたおいた上でその人物がどういう風に話すのかを想像して役になりきれば、
あまり狙わなくても役によってちゃんと変わっているはずという考えを語ってくれました。
結果だけでなく過程に目を向ける。
そして鳳月さんから見た下級生の魅力についてのお話に。
まず峰果さんについては「取り組み方を尊敬している」との言葉。
「なかなか毎日同じことを持続していくのってその日のテンションとかもあるから難しいと思うけど、舞台に立ったときに変わらないひたむきな取り組み方や、上級生になっても成長を止めずに上を目指す誠実な姿勢も素晴らしいと思う」と感じているそうです。
峰果さんは恐縮しながら、
「鳳月さんとはいつもいろいろお話させていただいているけど、そのときの私に必要な言葉を言ってくれる」と話していました。
続いてこれまで2回、新人公演で鳳月さんの役を演じる機会のあった亜蓮さんについて。
「亜蓮は私が(本公演で)やってる役をすごく好きになって大事にしてくれる」と。
お稽古を重ねて毎日公演で続けている役は自分自身のようになっていく存在だから、
その役を新公で大事に演じてくれることがすごく嬉しいと感じているという鳳月さん。
そして亜蓮さんがビジュアルやスタイル面でとても魅力的なものを持っていることを挙げつつ、
一方でそこから生まれて来る課題についても触れて。
鳳月さん自身も下級生の頃から身長が高いことや手足が長いことを誉めてもらうことは多かったものの、
それだけではまだ誉め言葉とは思っていないそうで。
「それをどういう風に素敵に使えているかを認めてもらったときに『誉めてもらったんだな』と思えるように、自分が努力して工夫して、持ってるものを上手く使えるというのが大事だと思う」という、
またまた胸に沁み入るお言葉で語ってくれました。
最後は泉さんについて。
鳳月さんは泉さんのお芝居を見ていて、
「泉が言うから嫌味なく聞こえる」といったものを感じていて、
そういう滲み出る人柄がすごく魅力だと思っているそうで。
「今はたくさんいろんなことに苦労して、ぶち当たって、経験して、いろんな気持ちを磨いて欲しいけれど、人柄の与えるものはとても武器になると思うから、その武器を持っていることを自覚して男役を勉強していったらもっともっと素敵になると楽しみにしている」と分析していました。
一日目のお話から共通して感じていたんですが、
鳳月さんってすごく「基礎」を大事にしてる方なんだな~と。
普段の姿が決して押し出しの強いタイプという印象ではないので、
男役や芸事に関しては天才肌の人なのかと思っていたのですが、
実際は下級生時代からコツコツと基礎を身に付けることをすごく大事にしてきた方なんだなと思いました。
ご自身の男役論についてももちろんですが、
下級生の魅力を語る場面でも「歌が上手」とか「スタイルが良い」という「結果」や「形」ではなく、
そこに辿り着くまでの道のりや、持ち味をどう生かしていくかという過程に焦点を当てて話してくれるところが印象的だったんですよね。
スポーツでも何でも基礎練習ってすごく大事と言われますが、
一方ですぐに実践や本番で経験を積みたくなってしまったりするじゃないですか。
男役道に登場してきた方々に共通することかも知れませんが(というか上級生皆さんそうかも知れませんが)、
下級生時代からすごく細部に渡って男役としての所作や心構えを研究しているのを感じて。
愛月ひかるさんの回でもおっしゃっていた、
「男役10年って言うけど、ただ10年いたら身に付くってものじゃない」というのはこういうことなんだろうな~と。
すごい気が早いですが、鳳月さんって将来は音楽学校の先生とかになれるくらいの人なんじゃないかとすら感じました。
今まで語り尽くされてきたように感じていたけれど実際は具体的に言葉にされていなかったようなことも、
すごく分かりやすい表現で伝えられる方なんだな~と思ったんですよね。
歌やダンスは極端なことを言えば外部からいくらでも上手な先生を招くこともできますが、
「男役」「娘役」という宝塚ならではの伝統ってやっぱり実際に男役や娘役を極めた方にしか教えられないことであって。
つまりは宝塚において男役文化とかが衰退してしまったら100年の伝統も一からやり直しになってしまうわけで、
そういう意味でもこうして男役道をすごく分かりやすく下級生に伝えられる方がもっともっと活躍してくれたら嬉しいな~と思います。
という感じで想像していた620倍くらい為になるお話で非常に痛み入る3日間でございました!
いや~、これはますます鳳月さん好きになっちゃうな……(* ̄∀ ̄*)
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