観劇レビュー・感想

紅くんの歩んできた道のり(「オーム・シャンティ・オーム」初日感想その1)

こんばんは。

宝塚男子ピエールです。

そういえば先日、
気付いたらこのブログに引っ越してきてから100記事を突破していたんですけどね。

遡ってどの記事が100記事目だったかな~と確認したら。

なんと「ニクジマスペシャル2017~ギューニック・ニクセション・トゥ・ニクスト~」でした(笑)。

 

ということで昨日お伝え致しました通り、
星組新トップコンビ紅ゆずるさんと綺咲愛里さんのプレお披露目公演、
「オーム・シャンティ・オーム~恋する輪廻~」の初日を観てまいりました!o(≧∇≦o)(o≧∇≦)o

本日こそは感想を書かせていただきたいと思います。

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紅くんとオームのオーバーラップ

前回もちょろっと書いたのですが、
映画版を観たときにこの主人公のオームというキャラクター、
2枚目も3枚目も魅力的に演じる紅くんに似合うだろうな~、とは思っていたのですが。

けど実際に観てみたら、
この作品が紅くんのお披露目に選ばれたのは、
ただ単にキャラクターが合っているからというだけではなかったんだろうなと気付きました。

何度かご紹介しております通り、
この作品の主人公オームはスターになることを夢見る脇役俳優で、
物語後半で生まれ変わって今度はスター俳優として活躍するのですよ。

で、脇役時代のオームが妄想で映画賞の授賞式のスピーチをする場面があって。

スターになる前の売れない時代を思い起こしながら(実際はこのときもまだ売れてないんですが)、
「世界は僕のことなんて見ていないような気がしてた」
みたいな台詞があるんです。

紅くんって入団当初は決して成績も良くなくて、
当初はお世辞にもスター候補として扱われていたわけでもなく。

組内外の同世代のライバルたちが抜擢されていく中、
新人公演でもずっと脇役を演じる時期が続いて。

もちろん脇役がいてこそ舞台は成り立つものですが、
そうは言っても少なからずスターになることを夢見て宝塚の世界に飛び込んできた人にとって、
なかなか主要な役を与えられる兆しすらない日々は決して楽しいばかりでは無かったと思うのです。

「世界は僕のことなんて見ていない」

紅くんも、きっとそう感じていた時期があったんじゃないでしょうか。

最後の新人公演となった「スカーレット・ピンパーネル」で主演を掴むまで、
新公でも路線系の役を演じたことすらほとんど無かったんじゃないかなと。

けれど最初で最後のチャンスを掴んだ「スカピン」の新人公演。

そこから怒涛の勢いでスターとなることを課せられて、
一気にその唯一無二の魅力で人気者となった紅くんですが、
きっとそれでも決して平坦な道のりではなかっただろうなと。

今回の劇中で、スター俳優となったオームが出ているいろんな看板が登場する場面があるんですが、
なんとそれが全て紅くんの歴代の主演作のポスター写真がモチーフになっているのです!

「メイちゃんの執事」は何かのIT系のポスターで、
「風と共に去りぬ」は「Ripton」っていう紅茶(はっ!もしかして「紅」だから?そしてインドだから??)、
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」はそのまんま「India Air」、
あと「ジャン・ルイ・ファージョン」は何だったかな……。

とにかくそういう遊び心にクスッとしつつも、
これが紅くんの辿ってきた道なんだな~というのをふっと思い出してじんわりしてしまいました( ;∀;)

あ、ちなみに同じ小柳菜穗子先生の演出の「キャッチミー」で紅くんの父親役を演じた夏美ようさんが、
オームの「死んだ父さん」という設定で遺影のみの特別出演をされていました(笑)。

とにかく可愛いアイリーン

そしてそして!

 

アイリーーーーン!!(≧∀≦)

 

アイリーンもね、決して最初から色々できるタイプではなく、
むしろ何かと叩かれることの多い道のりだったと思います。

ピエールの目から見ても、
研2くらいの超下級生時代のアイリーンのお芝居を見て、
「……( ̄∀ ̄;)アハハ」ってなったことも正直ありました(笑)。

でもね、だからこそ今のアイリーンの成長がすごく嬉しくて。

最近はすごく下級生のうちにトップ娘役に就任して、
ようやく充実してきた頃に退団となってしまう方も多いですが、
アイリーンはちょうど新公を卒業するくらいの時期にトップ娘役に就任という、
このタイミングでトップになれたことをすごく嬉しく思います。

アイリーンが演じているのはシャンティとサンディという二役ですが、
後半のサンディはスター俳優のオームに憧れてるだけの素人で。

シャンティに瓜二つであることからシャンティを演じるようにオームたちに見出されるんですが、
演技なんてしたことのないサンディがそんな急にまともなお芝居をできるはずもなく。

思うように演じてくれないサンディに苛立つオームとすれ違いかけるんですが、
オームの思いを聞いてサンディも真剣にその演技に挑む決意を固め。

そのときにサンディがオームに対し、
「あなたにふさわしい女優になる、スターにふさわしいヒロインになる」
という台詞を言うんです。

これもまさに、トップスター紅くんの隣に立つ存在としてふさわしい相手役になるという、
アイリーンの覚悟を映し出している言葉じゃないですか(T^T)

小柳先生の作品って主役の人に特別合わせる作品を書くというより、
あくまでまずは自分のやりたい世界観が先にあるというイメージだったんですね。

それが決して悪いと言っているわけではなく、
良く言えば必要以上に観客に阿ることの無いタイプの演出家だな~と思ってたんです。

でも今回に関しては、
小柳先生にとっても大劇場デビュー作の「めぐり会いは再び」にも出演していて、
「キャッチミー」でも縁のあった紅くんのお披露目公演ということで、
すごく深い愛情がにじみ出ていた気がしました。

ちなみにそんなサンディに対し、
美稀千種さんが演じるオームのお母さんが演技指導をする場面があるんですが、
このお母さんがいちいち演技がオーバーアクションで笑いを取ってるんですよ。

で、そのお母さんの無駄に派手な演技を真似させられるサンディすなわちアイリーンが、
もう本当に本当に面白可愛くて(//∀//)

今まであんまりコメディ的なお芝居をしているイメージの無かったアイリーン、
何だか新しい扉を開いたような気がして大変嬉しゅうございました(*´∇`*)

みきちぐさんの変な動きを真似させられるアイリーンのお芝居に対し、
客席からもちゃんと笑いが起きてることもすごく嬉しくて(TOT)

アイリーンが笑いを取ってるぅぅぅぅぅぅっっっっ( ;∀;)

っていうこの喜び、分かっていただけますか??

もちろんみきちぐさんにリードされながらではあるんですが、
推しメンが客席に受け入れられていることの喜び、
分かっていただけますかぁぁぁぁ?(´;ω;`)

でもそうですよね、
宝塚きってのコメディエンヌと呼ばれる紅くんの相手役として、
アイリーンもその笑いに対応できるようにならないと!

 

そうそう、今回の公演はみきちぐさんが本当にいい味を出してますよ!

みきちぐさんが副組長に就任したのって2012年らしいんですが、
ちょうどその頃はピエールはスカステ難民真っただ中で宝塚離れもしていた時期だったので、
失礼を恐れずに言いますと「いつの間にか副組長になってた人」というイメージだったんです。

なので今回「オーム」のキャストを予想していたときも、
オームのお母さん役を演じられそうなパンチのある人が組内に思い当たらず、
専科からどなたかが出るんじゃないかな~みたいに思ってたりして。

でもお母さんを演じたみきちぐさん、
「こんなに味のある人だったんだ!」と遅ればせながら思い知らされましたm(_ _)m

コメディをやり慣れてないアイリーンの面白さを引き出そうとしてくれてる様子も、
観ていて本当に微笑ましかったです(*´∇`*)

 

そんなわけで、長くなってきたので他のキャストの方等々については、
また別途書かせていただきたいと思いますm(_ _)m

ところでピエール、この日は観劇前に気持ちをインドにするために、
シャンテの地下のインドカレー屋さんでお昼を食べましたよ( ̄∀ ̄)

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ナンとライス食べ放題なのでおかわりしたら、
あやうく観劇前にお腹きつくて動けなくなりそうでした(笑)。

ちなみにこれは現在シャンテバザールか何かやってる関係で、
普段の500円引きくらいになってるサービスメニューらしく。

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当初はファストフードで500円くらいに抑えようと思ってたんですが、
「お披露目だしちょっと贅沢してやろう!(≧∀≦)」と思ってインドインドしてきました。

日替わりのカレーが何かを店員さんに聞いたんですけど、
日本語カタコトな上に早口で何言ってるか分からなくて。

ナントカのカレーとカントカのカレーって言われて、
聞き直してもスピード変えずに答えるからやっぱり聞き取れなかったので面倒くさくなって。

「じゃ、じゃあそれを……( ̄∀ ̄;)」って注文しました(笑)。

 

ということで続きはまた後ほど書かせていただきますが、
退団公演でサヨナラに重ね合わせた作品というのはよくありますが、
お披露目公演でそれまでの道のりに重ね合わせてくれた作品って、
実はありそうでなかなか無かったんじゃないかな~と。

小柳先生の愛情をたくさん感じる「オシャンティ」、
これからご観劇の方もどうぞお楽しみください!(≧∀≦)ノシ

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