「王妃の館」感想その2~金沢さん、植毛しちゃいなよ。~
こんばんは。
宝塚男子ピエールです。
ということで本日は「王妃の館」の感想の続きを書かせていただきます。
前回に続きネタバレも含めて書いてしまうと思いますので、
これから初観劇という方はご注意くださいませm(_ _)m
この作品、満足度が高かった人はその理由の一つに、
「役がたくさんあった」というのがあったのではないかなと。
作品に合わせて出演者を集める外部のミュージカルとかと違って、
宝塚って出演者は基本的に先に決まっていてそれに合わせて役を当てていくので、
どうしても原作ものとかだと役が少なく感じてしまう作品ってあるじゃないですか。
作品としては素晴らしいけど役が少ないのが残念なんだよな~っていう作品って結構たくさん思い浮かぶんですよね。
その点、この「王妃の館」、すごくいろんな登場人物がいて、
しかも決して「役名が設定されてるけど大した存在感の無い役がほとんど」みたいなものでもなく、
これぞ「個性豊かな登場人物」って感じがしました。
なので今回はその登場人物たちごとに触れさせていただきたいなと。
ルイ14世とディアナ
まずは真風涼帆さんのルイ14世。
ルイ14世という人物自体はこれまでいろんな作品で見てきましたし、
すでに次回の月組大劇場公演でも愛希れいか様が演じることでも話題になっていますが、
今回の真風くんが演じたルイ14世は「国王ではなく一人の男としてのルイ14世」が一つのテーマになっていて。
原作の小説ではたぶんこういう演出ではなかったんじゃないかと思うんですが、
宝塚版では亡霊として現代の北白川たちの前に登場して。
映画版ではあくまで妄想の中に登場する感じだったんですが、
宝塚版では朝夏まなとさん(まぁさま)演じる北白川たちともガッツリ絡んで、
というかツアーガイドまでやっちゃって(笑)。
真風くんの持つすごく荘厳な雰囲気と、同時にまだほんのり残ってる弟キャラみたいな可愛さが相まって、
偉大なる国王なのに現代人から若干丁重に扱われてない感じも面白かったです(//∀//)
そんなルイ14世が心から愛するディアナを演じている伶美うららさん。
ディアナ自身は北白川たちと絡むこともないので、
出番としてはちょっと少な目な印象でしたが、
伶美さんの類まれな美貌ってああいう幻想の中に登場する役にもピッタリですよね。
現代のツアー客チームがかなりぶっ飛んだ人たちが多かったので、
ルイやディアナはキャラ的にはちょっと淋しく感じてしまいそうな役でもあるんですが、
それを真風くんと伶美さんのオーラでカバーして上手くバランスが取れてたんじゃないかなと思います。
ツアーの人たち
一方の現代でフランスに訪れる日本人観光客たち。
愛月ひかるさんの金沢貫一は、
ラスベガスにカジノを作ろうとしている超大金持ちだけど頭髪に秘密を抱えているという人物。
どれくらい大金持ちかと言うと、
ツアー客の中の借金を抱えた人や罪に手を染めた人たちを、
全員丸ごと金の力で救い出してしまえるほどの大富豪(笑)。
なんやかんや金沢がいなかったらこの話何一つ丸く収まらなかったんじゃないかってくらいの重要人物ですよね~。
カッコ良さを封印した役なので、
ひかるちゃんファンとしては2枚目のひかるちゃんが見れず淋しさもありましたが、
こういう弾けた役の経験は絶対今後の作品でさらに思いっきり演じられるようになって生きてくるはず!(≧∀≦)ノシ
でもあれだけ金持ちならまずは思い切って植毛しちゃえばいいのにって思いました(笑)。
そんな金沢の恋人?フィアンセ?であるミチル役は星風まどかさん。
上級生たちの中に混じってのお芝居なので、
一対一でお芝居する役よりこういう群像劇的な作品は絡む上級生も多くてさらに大変だったんじゃないかと思いますが、
さすが初舞台当初からいろんな役を演じてきただけあって舞台度胸のある人だな~と感じました。
ただ、やっぱりまだ幼くて「元ホステス」という設定にはちょっと見えない気がしてしまったので、
そこはちょっと設定を変えても良かったんじゃないかな~とも思いました。
こんなあどけない子がホステスやってたっていう風にはどうしても見えなかったんですよね~(^^;)
例えばですけど「元ガールズバー店員」とかの方が若い子も働いてそうでそれっぽかったんじゃないかなとか(笑)(//∀//)
でも金沢ほどの大金持ちになるとやっぱり行くのは高級クラブとかで、
ガールズバーなんて中途半端な店には出入りしないかも知れませんね(^^;)
なので、金沢がまだ一攫千金を手にする前に初めて行ったガールズバーでミチルに出会い恋をして、
その後で大金持ちになっていろんな高級クラブにも行ったけど、
どんな高級クラブのホステスと出会ってもミチル以上に好きになれる人には出会えなかった、
みたいな設定でも面白かったんじゃないかな~と。
それから澄輝さやとさんの近藤誠と、
蒼羽りくさんのクレヨンこと黒岩源太郎のカップル(笑)。
いや~、もうクレヨンってホントいろんなところで全部持ってってくれましたね(//∀//)
蒼羽さん、もしかしてオカマやってたことあります!?
ってくらいにオカマ姿がハマってました(笑)。
「私なんてオカマよ!」って言ってとある人物を励ますシーンがあるんですが、
もう次の台詞に行ってるのに客席からしばらく引き笑いが消えませんでしたからね(//∀//)
ただ、真面目な話をすると。
ずっとクレヨンのことを拒絶してた「まこちゃん」こと近藤誠ですが、
何と最後はまさかのカップル成立?みたいな展開を見せて(笑)。
これ、すごくじ~んとする場面でもある一方で、
男の感覚だからかも知れませんがどうしても「いや、さすがにそうはならないだろ( ̄∀ ̄;)」って思ってしまったんです。
たしかにクレヨンは愛嬌があって面白くていい奴だけど、
それまで男を好きになったことなんてなかった誠が、
突然あっちの世界に目覚めてハッピーエンドって無理でしょうよと(//∀//)
「恋人にはなれないけど、友達としてお前の傷が癒えるまで傍にいてやるよ」
くらいのまとめ方でも良かったんじゃないかな~と思ったり。
コメディ作品なのであれも一つのギャグであって、
そんな現実的に考えなくてもいいのかも知れないんですけどね(笑)。
前回の記事でもちょっと触れた実咲凛音さん(みりおん店長)の演じた桜井玲子と、
桜木みなとさんの戸川光男のツアコンコンビも含めて、
主要キャストの皆さんがイキイキとしてるのが観ていても本当に楽しかったです。
桜木さんはピエールの中で結構オラオラ系のイメージがあるんですが、
この気弱で玲子に怒られてばかりのキャラクターもすごいハマってた気がします。
それとピエール、岩波役の一樹千尋さん大好きなのですよ!
初演の「王家に捧ぐ歌」で初めて一樹さんを知ったんですけどね、
アモナスロの一樹さんとファラオ役の箙かおるさんの専科お2人がホントすごい迫力で、
「専科ってすげぇぇぇぇ!!!!」ってなって以来もう神様のような存在で。
すごい悪のボス役みたいなのもこなせるし、
今回のように温かいおじさまみたいな役だとすごく優しさに溢れていて、
超善人も超悪人もどっちを演じても魅力的なのが本当にすごいな~と。
願わくばショーの方にも出演していただいて、
一樹さんが若手たちに交じって「ビーバビバビバ(・∀・)」ってはしゃいでる姿が見たかったな~(笑)(≧∀≦)
ピエール、和希そら役で出演
そして忘れてはいけないのが!そう!
和希そら役のピエールさん!(≧∀≦)
はい、ごめんなさい、ピエール役の和希そらさんでございます( ̄∀ ̄)
いや~、「ピエール」ってたぶんフランスで一番メジャーな名前なんじゃないかってイメージなので、
これまでの作品にも幾度となく「ピエール」って人物は登場してたと思うんですけどね。
でも自分がピエールの名を名乗り始めてからは、
たぶんこんなにガッツリ「ピエール、ピエール」って名前呼ばれる役で登場したのは初めてなのですよ!
しかもそれが愛されみかん坊やのそらくんで(//∀//)
劇中でも思ってた以上に「ピエール」とか「ピエールさん」って呼ばれる場面があって、
何か思わず「ハイ!(≧∀≦)ノ」って名乗り出たくてウズウズしてしまいました( ̄∀ ̄)
そういう意味でも非常に満足度の高い作品でした(笑)( ´ ▽ ` )ノ
そんなこんなで他にもここに書ききれないほど本当に個性豊かな登場人物たちがたくさんの「王妃の館」。
大劇場でご覧になった方が口々におっしゃってましたが、
「オリジナルじゃないのに当て書きかのようなハマり役ばかり」っていうのをすごく感じました。
宙組ファンの方がもちろん楽しめるのは間違いないと思いますし、
宙組生に詳しくない方でもこの作品を観たら、
「○○さんってこういう人だったんだ~」というのをたくさん発見できる作品だと思います。
宙組で初舞台を踏んだピエールが自信を持ってオススメ致しますよ~(笑)(≧∀≦)
せっかくこんなに楽しい作品、ましてみりおん店長の退団公演を一回しか観られないのはすごく残念ですが、
みりおん店長の退団公演が楽しい作品で本当に良かったなと思います!
切なくて、淋しくて、涙涙で去っていく作品ももちろん思い出に残りますが、
こうして笑いながら見送ることができるのもすごく幸せなことですよね。
これからご覧になる(にもかかわらずネタバレ覚悟で読んでくださった)皆さま、
チャラリオンコンビが率いるオシャンティなコメディをどうぞ楽しんできてくださいませ~( ´ ▽ ` )ノ
スポンサーリンク
ブログランキングに参加しております。
ポチッとしていただけますと嬉しいです!
↓↓↓↓↓↓
にほんブログ村