愛希れいかの笑顔で全てが浄化される(「愛聖女」ライブビューイング感想)
遅れて入って来てまでポップコーンって食べたいもんかね??
こんばんは。
宝塚男子ピエールです。
ということでピエール、本日久しぶりのライブビューイングに行ってまいりました~!
何のかって??
そりゃもちろん決まってまさぁ~!
月組トップ娘役・愛希れいかさん主演、
「愛聖女-Sainte♡d’Amour-」でございます!!
ピエール、普段3,500円のB席観劇が多いもので、
生じゃないのに4,600円のライビュってやはりちょっとなかなか手が出しにくくて、
あまりライビュって行ったことなくてですね。
(もちろんライビュでもいいから観たいという公演もあるので素直にありがたいシステムだと思ってます)
最後に行ったのいつだったかなと考えたら、
早霧せいなさんや咲妃みゆさんの退団公演の「幕末太陽伝/Dramatic "S"!」の大劇場の千秋楽だったかなと。
東京の千秋楽は梅芸のオシャンティ遠征から帰って来る日と重なって行けなそうだったので、
せめてムラの千秋楽にと平日休みをとって行った思い出でございます。
(ちなみに東京の千秋楽は梅芸の昼公演観た後にそのまま東京にダッシュして出待ちだけしたという、完全犯罪のアリバイ工作みたいなスケジュールでした。愛は県境をいくつも超えるものです)
なので約一年以上ぶりくらいのライビュだったわけですが、
めっちゃ見づらい席で(笑)。
第二希望の会場で当たったので、良い席は先に取られてしまってたんだろうな~と(^^;)
一番前の方の端っこだったのでスクリーンをかなり横の方から見る角度だったんですが、
初めて気付いたんですが映画館のスクリーンって平面じゃなくて、
コンタクトレンズみたいに外側が手前に孤を描くような形になってるんですねー。
だから余計に端っこからだと見づらくて、
特に動きが激しい場面だと今誰が映ってるのか分からないことが多々ありました(^^;)
話題のサンジェルマン伯爵がスクリーンに映ってるところも、
何が映ってるのか事前に聞いてなかったら分からなかったかも知れない……。
久しぶりのライビュで首も痛くなってしまったので、
ちょっとまたライビュから足が遠のいてしまいそうだなぁとか思ったんですが、
もしくは第一希望だけ入力するとかにしたらいいのかなぁ。
あとちょっと驚いたのが、遅れて入って来る人の多さね……。
電車遅延とか不慣れな会場で想定外に時間かかっちゃうこともあるだろうから仕方ないとは思うんですが、
遅れて来た上にポップコーン抱えてる人とかに視界を遮られると、
「そんなにポップコーンって必要……?」とか思ってしまって( ̄∀ ̄;)
でも僕も「お祭り行ったらじゃがバター食べるのが楽しみ」みたいなこだわりはあるので、
ライビュのときは普段できないポップコーン片手の観劇がどうしてもしたいのかな~とかいろいろ想像させていただきました(^^;)
しかし何と言うか、東京はともかく関西方面では、
ライビュに行く予定だったけど先日からの豪雨被害で断念せざるを得なかったり、
そもそも映画館自体が営業を見合わせているところもあるようで。
れいか様の貴重な主演公演、
チケットが取れて「やった!行ける!」と思ってたのに行けなくなってしまった方の気持ちを思うと、
スクリーンが見づらかろうと、首が痛かろうと、ポップコーンが散らばっていようと(笑)、
こうして予定通り観に来られたことへの感謝は忘れてはならないなと思いました。
はい。
そんな感じでさっそく「Sainte♡d’Amour」のライビュの感想を書かせていただきたいと思います。
とりあえず、ちょっとネガティブなことを先に書いてしまおうかなと思うんですけどね。
今回の公演の作・演出は斎藤吉正先生。
ジャンヌ・ダルクが現代に600年の時を超えてタイムスリップしてしまうという、
SFコメディ冒険物語的な作品ですが。
娘役として超レアな主演公演、正直なところを言うと、
「せっかく貴重な主演なんだから、史実に近いジャンヌ・ダルクの話が見たかったな~」
という気持ちが、観る前は結構強かったんです。
娘役主演だからこそ、お祭り騒ぎの企画ものみたいにせずに、
「男役主演だとできない女性が主人公の正統派作品を今こそやります!」
みたいなものを見せて欲しかったな~と。
で、実際に観てみたら、そこについては後述しますが少し気持ちは良い方向に変わったんですが。
ちょっとですね、「斎藤先生、もうちょっとちゃんとして?」って思ってしまうところがちらほらありまして……(^^;)
設定とか細かいところをツッコむ作品ではないと思うので、
そういうのはあまり気にならなかったというか、気にしないで楽しむべき作品だなと思って楽しめたんです。
そもそもタイプスリップもので現実的な細かいこと言い出したら前提が崩れちゃいますし。
ただ、言葉の選び方とか台詞とか、
どうにも気になってしまうところがあったと言いますか。
斎藤先生は石田昌也先生と並んで、
いわゆる「すみれコード」を破ることの多いイメージがあるんですが、
石田先生の「カンパニー」があれだけ表現を批判されていたのを考えると、
じゃあ今回のはどうなんだろう、と。
僕は男なので、たぶん女性とは引っかかる部分は違うかなと思っています。
例えば最近よく言われる、「女性らしさ」とか「女はこうあるべき」みたいな表現は、
その作品の舞台となる時代がそういう「女性の権利に対する意識が弱かった時代」であれば、
「まぁその当時はそういう世の中だったんだろうね~」ってくらいで聞き流せるんです。
逆に昔が舞台の話なのに今風に「女性も男と同じように意見を主張するべきよ!」みたいに無理やり言われると、
「この時代にそんなことを声高に言う人がどれだけいたのかな~」と思ってしまう感じで。
でも、今回の舞台は現代であり、そういう表現に対する見方も厳しい世界の話のはずではないかと。
なので、ちょっと女性の扱いに対して引っかかる部分があったのが否めないなぁと……。
で、何より気になったのが、
性的なことを連想させる台詞のやりとりでして。
れいか様演じるジャンヌ、輝生かなでさん演じるエルヴェ、天紫珠李さん演じるパメラの会話を聞いた晴音アキさん演じるクララが、
「それって朝まで3人で……ってこと!?」と悶絶するくだりがあるんですが。
(実際はクララが勘違いしてるだけでそういう行為をしているわけではない)
たぶん笑うべき場面だと思うんですが、
さすがに客席も凍り付いてたのを感じてしまいました……( ̄∀ ̄;)
ピエールも男なので、男友達の断捨裸零離くんや肉島くんと遊んでるときは、
そりゃすみれコードに引っかかりまくる話もしております。
でもだからと言って宝塚の娘役さんに対してそういうものは一切求めてないですし、
むしろそういう俗っぽいものを宝塚では見たくないのです。
思えば「MY HERO」でとある娘役さんに「えっちぃ~♡」っていう台詞を連呼させてたときもちょっと引っかかったのを思い出して。
「アイドルに卑猥な言葉を言わせて楽しむおじさん」のような脚本に思えて、
ちょっと「むむむ……」となってしまいました。
もしかしたらこれってある意味、自分が男だから余計に気になるのかも、とも思うんですけどね。
女性よりも男の方が、タカラジェンヌ、特に娘役さんに対する「清くあって欲しい」という幻想は強いのかも知れないので。
誤解を恐れず言うと、
「女性はこうあるべき」とか言うのは個人の思想だったり、
あくまでその登場人物がそう考えているだけという場合もあると思うので、
そういうのを入れるなと言うのはどこまで第三者が口を挟んでいいかというのは難しいところではあると思うんです。
ただ、宝塚は「清く、正しく、美しく」というモットーをずっと変わらず大切にしている以上、
こういった性的なこととかを必要以上に想起させる表現はあまりしてほしくないな……というのが個人的な願いでもあります。
(性的な表現を一切するなというのではないんですが、もう少し俗っぽくならない範囲にして欲しいという意味で)
斎藤先生は石田先生同様にピエールの初観劇作品(「満点星大夜總会」)の先生で思い入れもあるので、
せっかく楽しい作品を作られる先生なのにこういうことで賛否が起こるのはもったいないなと……。
月組の実力者たち
それはそれとして、作品としてまったく不満だったかというと全然そんなことはなくて。
いろんな人に活躍の場を与えてくれるのは斎藤先生の最大の魅力だと思うのですが、
今回も上級生から下級生までいろんな人が見せ場をもらっていた印象があります。
ピエールはあまり下級生に詳しくない上に、
スクリーンが見づらくて顔が識別できない方も多かったので「こんな子がいるんだ~」というところまではなかなか辿り着けなかったのですが(笑)。
でももともと認識している上級生とかは、
「あー、この人ってやっぱりすごい上手いんだな~」というのを、
普段の公演以上に楽しませていただくことができました。
特に活躍していた上級生はジル・ド・レ役の紫門ゆりやさん、
ドクター・ジャンヌ役の白雪さち花さん、ファン・ドゥ・ファン役の千海華蘭さんといった方々。
中でもすごい印象的だったのが千海さんで、
中世の将軍なんですが語尾に「~ござる」が付く独特のキャラで。
誰だか忘れちゃったんですがファン・ドゥ・ファンのことを「あのござるのことか!?」みたいに「ござる呼ばわり」していたときは思わず吹き出してしまいました(笑)。
白雪さんは捨て身の演技って感じで本当に面白くて、
それが一部、女性差別的な扱いに受け取られかねないものも含んでいたのは残念ですが。
でもこういうキャラを任せられるのって、
それだけ先生から信頼されている証だと思うんですよね。
紫門さんはもう言わずもがなのロイヤル感なんですが、
周りの個性的なキャラに引っ張られてロイヤルなのにどこか滑稽なところが絶妙で。
この上級生お三方が、まるでれいか様の親衛隊かのように舞台を支えているのが、
今の月組そのものを見ているようでじわ~っと致しました(*´ー`*)
下級生もたくさん活躍していて、
中でもやっぱり天紫さんは完全にヒロインポジションでしたよね。
娘役に転向して日も浅くて、
同じ男役から娘役になった先輩のれいか様と対等に芝居するのは大変だったと思いますが、
すごく大健闘されていた印象でした。
れいか様の笑顔で全てが浄化される
そして何よりジャンヌ・ダルクのれいか様。
たぶん映画とかで描かれてるジャンヌと全然違って、
すごく人間的というか、どこかおっさん的ですらある可愛いジャンヌですよね(//∀//)
すごいツボだったのが、ジャンヌが花屋でもらった薔薇の苗を花壇に植えるシーンがあるんですが、
がっつり座り込んで土いじりする後ろ姿がすごいシュールで(笑)。
「せっかく貴重な主演なんだから、史実に近いジャンヌ・ダルクの話が見たかったな~」と冒頭で書きましたが、
退団公演が決して明るい作品ではない一本ものの「エリザベート」であることを考えると、
今回はこれくらいハチャメチャな作品で良かったのかもな~という気持ちにもなれました。
どちらかと言うと退団公演を2本立てで、
主演公演を本格的なお芝居という組み合わせでも観たかったという気持ちもありますが。
でも、娘役でありながら真ん中に立っても決して周りに埋もれることが無く、
ちゃんと主演として何の違和感もない愛希れいかという娘役さんは、
本当に宝塚の歴史にいつまでも名を残す人なんだろうなとしみじみ感じました。
何よりフィナーレと終演後挨拶のれいか様が本当に本当に可愛くて。
劇中ではジャージだったり変な服だったり着ていることが多くて、
ポスターの衣装も可愛いけどちょっとアイドル感強すぎるかな~という気持ちもあったんですが、
最後にあの正統派な衣装で「宝塚の娘役」として登場したれいか様の可憐さにはただただひれ伏すしかありませんでした( ̄∀ ̄)
劇中で感じたモヤモヤも、
最後のれいか様の笑顔で全て浄化された気がします。
本当に、娘役の可愛さってのは魔法だな……(ジャンヌ・ダルクつながりで「傭兵ピエール」の台詞のオマージュ)。
そんなわけで、いつもは観劇後は帰って来るのが遅いので数日経ってから書くことが多いのですが、
今日はわりと早く帰って来たので観劇後の熱のままに書かせていただきました(笑)。
二幕はショーも観たかったかな?とも思いましたが、
でも逆に言うと娘役主演で一本まるまるお芝居をやり切ったというのもすごいことだと思うんですよね。
「エリザベート」はかなりのチケ難になることを考えるとそもそも観られない可能性もあると思い、
とりあえず記念すべきバウ主演のライビュだけでも!と思って久しぶりのライビュに挑みましたが。
席は難あれど(笑)、れいか様が真ん中に立つ瞬間を見届けることができて本当に良かったです!
れいか様を始めとする月組の皆さん、楽しい時間をありがとうございました!
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